総合格闘技で流行ってる関節ストッピングキックを空手家考察
最近よく総合格闘技で見られ、アレってどうですかと以前の最近総合格闘技で流行っているカーフキックについてと同様に聞かれたことも幾度かあった。
それについて今回は言及。
一言
それって間接蹴りですよね?
タイトルの通りそれっていわゆる間接蹴りですよね?
関節蹴りは極真での技名で、基本稽古と呼ばれる反復練習では稽古されているが試合では禁止されているものだ。
極真空手では準備運動の次に行う基本稽古、と呼ばれる練習の際に行う。
その際は足刀と呼ばれる足の側面を使い、横蹴りの要領で真横に蹴り込むように練習している。
極真ではその場面以外で関節蹴りが出てくる場面はない。
他の格闘技の試合では、主にムエタイでよく見られ、足の指の付け根――空手で言う中足部分で、相手の膝の上あたりを切るというか、抑え、相手の突進を止めるときに使う。
まず初めに私の個人的な意見を。
正直微妙。
大変危険な技
ここは一応空手家と言うことで、間接蹴りと言う方を使わせてもらうことにしたい。
実際極真の間接蹴りは、基本稽古の中では足刀というくるぶし側の足の側面で、横蹴りの形で切り込むのだが、正面からでも関節蹴りは関節蹴りなのでそう言わせてもらうと断っておきます。
まず前提として、関節蹴りは大変危険な技です。
既に述べましたが極真の公式の試合の中でも、そして同様に組み手の中でも禁止技です。理由は至極簡単で、膝を逆に蹴れば、ひっくり返り、即座に大怪我、日常生活に支障をきたします。
総合格闘技やムエタイでは厳密には膝関節を蹴るのではなくその上の部分を抑えているのですが、危険性はあまり変わらないように思います。実際膝関節を蹴り込んでしまい、膝がひっくり返って、大惨事になったことも既にあるようです。
ムエタイでの意味合いの違い
それとムエタイの中では普通に使われているのも、また意味合いが違います。
ムエタイでは相手を圧倒したり、KOしたりすることが主たる目的ではないので、むやみやたらと突進することがほぼ無いので、本当に目的通りの抑えるということにとどまります。
詳しくはこちらのシリーズで → ムエタイという幻想の正体①〜極真空手家が15年以上研究した末の真実〜
それとその蹴りを見ていると、エアマスターと言う漫画を思い出します。
その中で、スナイパー空手と言う独自の格闘技を生み出した選手が、文字通り相手の出足を止め、前のめりにして、がら空きの顎を正拳上段突きで射ち抜くと言うやり方で相手を倒していました。
もちろんそんな単純な戦い方をするキャラがメインになれるはずもなく、主人公である相川摩季に、逆に止めようとする足を上から抑えられ、廻し蹴りの一撃で昇天させられていましたが(笑
しかしそんな空手の技が最先端の試合で使用されていると言うのも、古いタイプの空手家である自分からしたらウダウダ言わずに迎合すべき事態なのかもしれないとも思っていたりします。
場面場面に応じた柔軟な考え方や、応用、そういう考え方はより武道的でもある、そういった初心を忘れるべきではないと再認識させられた出来事です。
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