“ゴッドハンド”大山倍達 ~神なる実像に迫る

2023年12月13日

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打撃系格闘技の父

極真空手の創始者であり、それまで寸止めしかなかった空手に直接打撃性を取り入れた、現在隆盛しているK-1やRIZINその他諸々の打撃系格闘技の原点を基礎を築きあげた男。

史上最強と謳われている男。
しかしこの件については、かなり賛否両論が分かれるところであろう。

史上最強の男は誰か?

これについては様々な意見が入り乱れている。

第一候補に挙げられるのが、ボクシングのマイクタイソンであろう。

あの超高速のフットワーク、人智を超えたボディーバランス、まるで相手の顔面・ボディで爆発するかのようなダイナマイトパンチ。

400戦無敗と言われているヒクソン・グレイシーも根強い支持を集めている。彼はマイクタイソンとは対照的に、全く穴がない。まるで真綿でじわじわと相手の首を絞めるかのように退路を断ち、攻撃を完封し、そして文字通りの関節技で締め上げ、完膚無きまでの完勝を収めてしまう。

K-1で凄まじい強さを誇ったセーム・シュルトもその一角になりえるかもしれない。身長が210センチを超える超巨大から、空手で培った前蹴り、後ろ蹴り、膝蹴り、そして超高所から突きが相手を文字通り貫いた。まさに巨神兵の名にふさわしい圧倒的暴力。

今は亡きPRIDEが誇った60億分の1と謳われたエメリヤーエンコヒョードル。あのすべてをなぎ倒すかのごときロシアンフックに、コマンドサンボで培った寝技、全盛期の彼はまさにその身に神が宿っているかの如き強さを誇っていた。

現在に生きる、最高峰と歌われているUFCのチャンピオンであるJJことジョンジョーンズや、元ボクシングヘビー級チャンピオンであるワイルダーと読む人もいるかもしれない。

しかしその中でなお、20年以上の極真空手のキャリアの中で見続けてきたそれこそ様々な格闘技の経験、知識を総動員して、その結論がある。

史上最強の男は、大山倍達である。

大山倍達最強の論拠、そして実像へ

極真空手家だからそれは贔屓目であると言われたらそれまでだろう。
しかしそこには私なりの根拠がある。一応これまであげてきたあらゆるジャンルの様々な伝説的な選手たちの試合を見て、その上での結論があるのだ。

しかしここで最大の問題と言えるのが現状、彼、つまりは大山倍達の実際の試合動画を目にすることができないと言う点である。

人伝や、文章だったらどうとでも言える。

しかし、彼が実際に動いている動画は実はそれなりに散見することができる。
そして20年以上と言う長い経験からくるその洞察力から、その全盛期の動きをある程度は想定することができる。

戯言と言われればそれまでかもしれない。
しかしそういった視点から大山倍達史上最強論を唱えた人はかつていなかったのではないか?

そんなわけでこれからは、私が大山倍達が史上最強であるという論拠を出しながら、その実像に迫っていきたいと思う。

父が空手家をやっているということで資料も豊富なことがありがたい。そういった貴重なものを写真に撮りながら掲載して、その真偽を読者の皆様に問いたいと思う。

そして私自身も彼の実像を追っていきたいと考えている。

それがイコール、この極真空手の根本に迫る作業であると同時に、最終的に帰着すべき到達点であると考えている故──

“ゴッドハンド”大山倍達② ~現代格闘技における最強の定義

強さとは何か?

まず大前提として、強さとは何か?

ある意味では哲学的とさえ言えるこの問いに、即答できる格闘技ファンはいるだろうか?

格闘技、武道に詳しくなればなるほど、強さと言う意味が複雑化していく。

ルール問題

まず大前提として、ルールの問題。

最近日本で話題のK-1、RIZIN、ムエタイ、UFC、そして極真空手、柔道や合気道。

それぞれ全くルールが違う。

基本的には最近の格闘技上においては、立ち技系格闘技と総合格闘技、その2つに分けられているようである。

主要な立ち技系格闘技である、k-1、ムエタイ、極真カラテ。

まず大前提として、K-1を始めとしたキックボクシングは、ムエタイを基本として創造されたと考えてまず間違いないだろう。両手にグローブをはめて、顔面への拳による打撃を認め、さらにはあらゆる蹴りを認める。

しかしまず、K-1とムエタイで決定的に違う点がある。

首相撲、そして肘打ちの有無だ。

たった2つと言えばそうだが、しかしムエタイの中枢をなしているのが、その2つなのだ。私の先生が例えていたが、それは猛禽類の王者である鷹でいえば、爪と牙。その2つをもがれて、まともに戦うのは非常に厳しいと言わざるを得ない。

逆に、もともとが作りの親である石井が空手ナンバーワングランプリ、略してK-1としたように、その中枢を成しているのは顔面へのパンチである。だからこそそれを最大限に生かすようにルールの整備が行われた。よって戦い方は、必然的に最初はパンチとローキックを中心とした、極真カラテに近いものになった。

そして我が極真空手は顔面のパンチがないために、一昔前まではローキック、極真カラテ風に言わせてもらうのならば下段回し蹴りの比重が大きくなっていた。腹のみを狙ったパンチ――突きでは、どうしても捌かれやすく、効かせるのは難しかったからだ。

以上のたった3つの立ち技系格闘技だけを比べても、これだけその構成要因は違い、主たる武器も違う。これがありならば、これがなしならば。まるでたらればのような想像になってしまう。

ではある程度有無がないような、その発想から生まれた総合格闘技ならばどうか?

次はその考察を行いたいと思う。

総合格闘技の立ち位置

総合格闘技草創期におけるグレイシー柔術の台頭と席巻

総合格闘技において、第一回の大会で、勝つだろうといわれたパンチの選手は勝てず、全くノーマークだったグレイシー柔術がマウントポジションと関節技を駆使して圧勝しました。

それから、何でもありの戦いにおいて、打撃がどうこうよりも、いかに良いポジションを取るか、首を絞めたり関節技を決めるか、それこそが強さという時代が続きました。

ヒョードルとミルコによる打撃攻略法の確立

個人的にはそれを最初に打ち破ったのが、PRIDEにおけるエメリヤーエンコヒョードルの、氷の拳によるパウンドでした。

それに追随したのが、タックルを切って切って切りまくって、相手が下になってもなお寝技には付き合わずに立ち上がらせて、ガード不能な相手のこめかみを切り裂く左ハイキックで斬って落とした、ミルコクロコップ。

そこからは、徹底的に寝技を磨き、あえて良いポジションを取らなくても下からでも三角絞めや腕ひしぎ十字固めでなどで徹底的に寝技で攻めるアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラのようなタイプと、寝技を絡めながらも打撃でもダメージを与えKOを狙うミルコのようなタイプ、そして両方で1本勝ちが狙えるヒョードルのタイプのようなタイプなどが出現してきました。

そして時代は流れ、現在では寝技の身で一本を狙う選手はごく少数となってしまっています。いわゆるタックルからの関節、絞め技は、完全に研究され尽くされ、対策法が確立してしまっているというのが実際です。

現在では1周して、立ち技のパンチ、そしてローキックやカーフキックなどを使えないと、それで勝負できないと話にならない時代がやってきています。

ここに関して私が言える事は1つです。

総合格闘技は、元々はもっとも、そしてより実戦に近い、何でもありと言う発想から生まれた、路上の喧嘩に即したものと言う立ち位置でした。

しかしそれでも、やはりルールがあります。拳にはオープンハンドグローブをはめますし、正面から手のひらを使っての絞め技は禁止されていますし、リングがあり、ペンタゴンがあり、頭突きはダメですし、肘打ちもありだったりなしだったりします。

そして当然ですが、体重による細かい選別があり、ヨーイドンで一斉に戦います。

勝つ為には、当然その中での戦略や傾向、流行を的確につかむ必要があります。

それを踏まえたうえでの個人的な見解として、総合格闘技はやはり、総合格闘技という名の数ある格闘技の種類の1つ、という立ち位置だと考えます。

それは決して悪い意味ではなく、粗削りな部分をそぎ落とした格段に研ぎ澄まされた高度なスポーツへと昇華した姿だと考えています。だからこそ、UFCなどそれこそ一攫千金な超人気競技へと昇り詰めることが出来たのですから。

史上最強の必須条件

大山倍達の噂の信ぴょう性

大山倍達については、検証不可能な様々な噂がついてまわります。

すでに述べたことですが、彼については動画というものが牛との戦いしかないので、実際に立ち会った場合の戦闘力については、噂や、実際に戦った弟子、たまたま試合を見た観客の話などから推察するしかありません。

もちろん尾ひれが付いているものも多いでしょうから、その信憑性についても考察していきながらになります。

その中で、まず最も重要とも言える項目。

最重要項目、スピード

スピードです。

私も長く極真空手で現役として戦ってきていますが、レベルが上がれば上がるほど重要になってくるのが、スピードとスタミナの2つになります。

テクニックやパワーに関しては、皆鍛えてきているので、ある程度はカバーすることができます。もちろん図抜けたパワーや、相手を翻弄するようなテクニックを持つ者もいます。

しかしスピードとスタミナに関して言えば、これはごまかしが効ません。この2つに関して言えば、それこそ着実に地味に鍛えるほかありません。そして、体重が増えれば、筋肉が増えれば、歳をとれば、必然的に落ちていく項目なのです。

すでに述べた、最強候補の彼らも、圧倒的とも言えるスピードを持っています。あえて言えばセーム・シュルトだけはそこまででは無いかもしれませんが、彼もあの体格で、巨人症になりそうなものが、普通に一流どころ並みのスピードを持っているので、後はリーチで充分すぎるほどにカバーしています。

マイクタイソン、ヒョードル、ヒクソン・グレイシー、JJ、ワイルダー等に関して言えば、それこそスピードは代名詞とも言えるほどの、肉食獣を彷仏とさせるほどの凄まじい敏捷性、反射神経を持っています。

そして現在日本を席巻している那須川天心こそ、その常人の2倍とも言えるようなスピードでダウンを量産し、世界を魅了し続けています。

我が極真空手の空手革命家塚本徳臣も、重量級の体に軽量級並みのスピードで、他を寄せ付けない芸術的で圧倒的な1本勝ちの山を築きました。

一流ならまだしも、超一流、それこそ史上最強と言うまだ見ぬ定義を求めるときには、スピードと言うものは絶対必須項目なのです。

次回では、この大山倍達のスピードはどうだったのかと言う話から始めていきたいと思います。

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