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那須川天心の集中、リラックスでもない羽生善治、宮本武蔵に通じるフロー思考について

2020年9月25日

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この記事を書いた人
青貴空羽

小説家にして極真空手家。
更に2年間の英国留学不治の病うつ病になった経験、オタク文化を発信する為ブログTwitterYouTubeを始める。

Twitter:@aokikukose

ルーティンを行わない

サッカーに通じる何かを得るために超一流のアスリートに話を聞く、といったコンセプトの番組だったと思う。

そこに、那須川天心がゲストとして招かれていた。正直最初、それほど期待していたわけではなかった。言っても彼は若いし、勝手にそれほど特別なことをしているわけでは無いのではないかと想像していた。

しかしそのインタビュー内容は、私の頭を激しく揺さぶるほどの興味を抱かせるに十分なものだった。

あえて言おう。それは、羽生善治に通じるものだと。

彼は、あえてルーティンを行っていないと言う。それはルーティーンを行わないと自分の力を出せないと言う、逆に制約を設けてしまうと考えているから。

勝った負けたは一切排除する

そして、戦った後のことを一切考えないと言う。普通は、考えてしまいがちだ。主に負けたらどうしよう、そして何が何でも勝たなくちゃ。

しかし以前から考えていたことだが、これは体に余計な緊張というか、無駄な力を入れさせるだけだと。負けそうだなと思うと体がこわばりのびのび動けないし、何が何でも勝たないとと考えるとそれに向けた動きしかできず、どうしても力んで一直線になってしまう。

これをタイムワンダリング、時間瞑想と呼ばれる状態なのだと言う。だから那須川天心は、周りがなんと言おうともKOをあえて狙わない。

これは将棋の感覚に似ていると思う。短い手書きで圧倒的に勝とうとしたりすると、直線的な動きになり、逆に相手にカウンターなどをもらいがちになる。相手が強ければ強いほど良い手と言うのが、遅い手だと言われている。効果が現れるのが後に後になる手。なんとプロのトップレベルだと、遅ければ遅いほど良いのだと言う。

ルーティンも作らず、過去のことも未来のことも考えず、ただ今この瞬間、相手が動くと察したら、迷わずためらわずに自分が先に動く。

そして集中しすぎず、リラックスしすぎず、自然体に。番組の中では観の目、見の目弱くと言っていた。私が知っている言葉は、見るともなく全体を観る。それがどうやらみるという行為らしい。

羽生善治の著書や講演の中で、繰り返し述べられてきた言葉に通じるものがある。無理をせず、ただ淡々と、勝っても負けても得るものはあるのだから気にしてもしょうがない。

新世代の思考

私が感じるのは、彼らが本当に新世代だと言うこと。

おそらくは生まれながらにして、スタート地点からして違うのだろう。本人の素養もあるし、長年日本が培ってきた技術が、いろんな意味で伝え高められてきたものが、彼らの世代で結実しているのかもしれない。卓球の世界や、テニスの世界でもそういったことが起こっている。

過去なしとげられなかったことが、彼らは当たり前のように飛び越えてしまう。

アドラー心理学では、若者の方が年寄りよりも先に行っていると言う。自分を変えられるスピードが、年寄りよりも早いからだと言う。だからアドラー心理学の世界では、若者の方が先輩だと言う考え方もあるらしい。

知っていると言う事は、実践できると言う事は別の話だ。

私は長年の経験と、蓄えた知識と、そして見てきた様々な試合。それによって得られたものは、自分で言うのもなんだがかけがえのないものだと思う。

だが現在進行形でトップを走る彼らの感覚と言うものは、それをまた代えようのない宝物だということだろう。

それを1つ、知ることができた。

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