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“武芸者”木村靖彦 日本連続準優勝,世界連続6位で日本を支えた大黒柱!

2021年8月18日

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この記事を書いた人
青貴空羽

小説家にして極真空手家。
更に2年間の英国留学不治の病うつ病になった経験、オタク文化を発信する為ブログTwitterYouTubeを始める。

Twitter:@aokikuunovel

左中段廻し蹴り

極真空手の歴史の中で様々な得意技を持つ選手たちを見てきたが、その中で、左中段回し蹴りを中心とした戦いを組み立てている選手は、それほど多くはなかった。

ムエタイでは左中段廻し蹴り、左ミドルは、腕に当てて、それでポイントを取るような戦い方をしているようだが、極真のルールでは、ダメージを与えなければポイントにならないので、その戦い方は難しいと言わざるを得ない。

そして顔面へのパンチが禁止されている中で、基本的な脇をしめているので、その脇腹を狙ってけると言う事は、基本的には難しく、そしてさらには技術的なもの、センスが問われると言える。

その中で私が思い浮かぶのが、ローマンネステレンコと、今回取り上げさせてもらう木村靖彦だ。

他にもグラウベフェイトーザや、成嶋竜なども連想できるが、彼らはどちらかと言うとそれを起点としてブラジリアンキックや左上段廻し蹴りにつなげていると言うイメージがあるので、今回は次点と言うことにさせてもらいたいと思う。

わたしは木村靖彦を思い浮かべるときに、そのBGMに風流な和楽器のその演奏が夢想されている。

木村靖彦のその風貌、その構え、その落ち着いた試合運び、それが私には卓越した武芸者のように思えてならない。

木村靖彦がその極真の歴史に名を刻んだのは、第4回及び第5回全日本関東大会優勝、第15回全日本ウェイト制での重量級の準優勝が始めてといえるかもしれない。

30回全日本及び7回世界で一本勝ちの山を築く

そして続く第30回全日本大会では、初戦をその左中段廻し蹴りで切って落とし、さらに3回戦もパンチでしっかり効かせて、相手の間合いに入り込んでからの、左中段廻し蹴り一閃。

見た瞬間、思わずスゲェと言ってしまった

それぐらい、なんつう切れ味だと思った。

さらに4回戦、ウェイト制中量級ベスト4の常連にして、第19回では優勝に輝いている伊藤慎選手を相手に、右のローキックを効かせ、パンチに繋げ、左中段廻し蹴りも見せつけて、左中段廻し蹴りに対する左中段廻し蹴りのカウンターと言う形で、マットに沈めてしまった。

まるで木村靖彦だけ、別の競技をしているようだった。

風格がある。

準々決勝で当たった岩崎達也を破って勢い乗るの野地竜太との戦いは、本戦は完全に木村靖彦のペースだったが、終了間際に顔面パンチにより減点1を取られ延長戦へ、そこで5対0で敗れると言う少々不運な結果となっている。

そして迎えた第7回世界大会、木村靖彦は1回戦から左中段回し蹴り全開だった。

インドネシアのアンソニーバジョウ選手を秒殺で葬り、2回戦は衝撃の下突きと左中段廻し蹴りしか使わないと言う組み手展開で、まず下突きを腕に決めて技ありをとって、続いて下突きを腹に決めて1本勝ちを奪ってしまった。

盤石、そんな言葉が浮かんだ。

次の戦いではロシアの核弾頭セルゲイプレカノフを右のローキックで効かせて延長戦で破り、そして5回戦では住谷選手を驚愕の右のローキック18連打で技ありを奪い、そして日本の絶対的エース数見肇待つベスト8へ駒を進めた。

しかしその時点では数見肇に穴はなく、得意の左中段廻し蹴りに見事な内股下段を合わせられ、そこでダメージを与えられ、続いて左の内股下段で技ありを奪われ、大会を終えた。

さらに第二回世界ウェイト制大会では、2回戦でグラウベフェイトーザ、ニコラスペタスを破ったアレクサンダーピチュクノフと対決、20センチもの身長差ながら、足払いなどを使いうまく戦い、その強烈なパンチに苦戦しながらも足を効かせるも、試し割り判定で惜しくも敗れた。

怒涛の下段、覚醒

そして迎えた第32回全日本大会、4回戦竹石修選手を相手に、身長180センチ90キロとは思えないほどの左右のローキックのつるべ打ち!

ムエタイだってこんなに蹴って蹴って蹴りまくらないんじゃないかと言う位蹴りまくり、本戦での判定勝利。

さらに竜巻のような勢いは留まることを知らず、勢いに乗る池田雅人をおそらくは相手の3倍以上手数というか足数で圧倒して勝利。

準決勝は攻撃力と言うものではまさしく極真でもトップクラスのものを持っている第29回全日本では破れている市村直樹を相手に、反撃させる隙を与えない足運びと止まらないローキック、パンチ、最後に膝蹴りのラッシュでリベンジを果たす。

そしてついに迎えた決勝、相手はまさしくあらゆる技を使いこなせコンプリートファイターと言える鹿児島の木山仁。

その異名通りに木山仁は開始直後から上中下の廻し蹴りに踵落としと軒並み打ちまくり、パンチも豪快に連打を叩き込む。

アナウンスによると準決勝で右の脛を怪我したと言う木村靖彦は、明らかに動きが固い。

そして反撃として右の下段を蹴ったその瞬間、木山仁のその丁寧な脛受けにより逆にダメージを負ってしまい、崩れ落ち、そして立ち上がるも足を引きずり、残念ながら1本負けで結果は準優勝となった。

そして続く第33回全日本空手道選手権大会。

5回目の出場にして優勝を期待されたゼッケン1番を背負い、1回戦から非常にパンチと体のバランスが取れた組み手で勝ち上がり、4回戦は強豪の御子柴選手を相手に変幻自在のステップワークで完全に翻弄して判定勝ちを決め、準々決勝では新鋭の田中健太郎を相手に、今度は一転して足運びを止め、捻じ伏せるような強烈な胸のパンチからの下段回し蹴りで相手のお株を奪うようにしてからの膝蹴りのラッシュで押し込んでの勝利。

そして準決勝ではその重い下段回し蹴りが火を吹き、市川雅也の左右の太ももを痛めつけ、圧倒しての勝利を収めた。

そして決勝戦、2年連続の木山仁との戦い。

不思議な光景だった、中段回し蹴りを切れば中段廻しを返し、下段をければ下段、そして横蹴りを出せば横蹴りをとまるで相対するような技の攻防。

出入りや回り込みダンスのステップワークも実によく似ている。

そこまで考えたときに私の脳裏よぎったのは――果たして2人の違いは何なのか?

その時思い浮かんだものが、上段蹴りの有無だった

その瞬間、中段回し蹴りで大きく後ろに下げさせた後の、振りかぶっての豪快なかかと落としが、巨体の木村靖彦の顔面をとらえた。

技あり。

挽回しようと木村靖彦は詰めるが、木山仁は後ろ蹴り、上段回しと技が多彩で、むしろ押し返してしまうほどの膂力もある。

残念ながら木村靖彦は、二年連続で頂点まであと1歩届かなかった。

集大成を見せた第8回世界大会

そして迎えた第8回世界大会。

初戦は私の知る限り初めての左上段廻し蹴りで技ありを奪っての好スタートで切り、続く戦いを下段と膝蹴りのラッシュで追い込み、戦いでは久しぶりとも言える左中段廻し蹴りが火を吹き、腹を効かせての圧勝を収める。

そんな今までの集大成ともいえる動きを見せての準々決勝で迎えたのは、ロシア連邦の核弾頭セルゲイプレカノフ。

鉄骨のごとき打たれ強さと、その重たいパンチとローキック、そして高速の後ろ回し蹴り。

そして木村靖彦とセルゲイプレカノフは、それまで国際大会で2度相見え、一勝一敗と言う戦績だった。

ベスト8には、日本人が3人しか残っていないと言う非常事態、木山仁と共に支える大黒柱として、何が何でも負けられない戦いだった。

序盤から下段蹴りで押し込むが、崩れる事はなく、プレカノフはいきなりの後回し蹴りを返す。

プレカノフはとにかくパンチを中心に返し、あの木村靖彦の腹を効かせ、そして途中ラスト30秒を確認してからの、猛烈なパンチと膝蹴り、ローキックのラッシュを見せ、それに木村靖彦も何とか応戦すると言う本戦の展開。

試合は再延長までもつれ込み、途中なんと左中段廻し蹴りから変化するような上段回し蹴りがプレカノフの顔面を捉え、1回戦を彷彿とさせるようなダメージを与えるかと思われた。

まさしくこの戦い、木村靖彦は今まで培ったもの全てをかけて戦っていた。

最後もやはりプレカノフはラッシュを見せるが、木村靖彦は見事に対応し反撃する、

しかし判定は無情にも、木村靖彦に1本だけ上がるにとどまる。

体重さは1.2キロとほぼなく、そして試し割り判定で残念ながら、セルゲイ・プレカノフの驚愕とも言える29枚に抗する術を持たず、木村靖彦は世界大会2回連続の6位という成績となった。

柔道も12年ものキャリアがあり、2段の単位を取得していると言うしっかりとした下地。

10年間のサラリーマン生活を経て、空手に専念して花開いたその実力。

初期の左中段廻し蹴りを狙いとしたまさに刀の一撃のような組み手、その後怒涛の下段廻し、ステップワークなどの組み手の変遷を経て、二大エースとなった木山仁とのライバル対決を経て、左上段廻し蹴りさえ習得した上中下あらゆる場所で倒すことができるようになり、止まっても動いても戦える、ある種木村靖彦しかできない組み手を体現した。

その威風堂々とした立ち振る舞いに、私は剣術、弓術、槍術など、あらゆる武具を使いこなす、武芸百般――武芸者としての姿を見た気がした。

武芸者、木村靖彦。

その魂は、これからも語り継がれ、引き継がれていくことを願って止まない。

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