“正道参戦”アンディフグ 柳澤聡行や角田信朗、森田剛全に金泰泳を相手に一本勝ちの山を築き圧倒的強さ見せつける!

2024年4月9日

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正道会館移籍

極真史上初の外国人として世界大会決勝進出を果たし、ヨーロッパ大会を2度制覇、最大級の注目と期待をかけられた第5回世界大会で2メートル級の巨漢を相手に勝ち上がったものの、4回戦でブラジルの新星フランシスコフィリオのブラジリアンキックをもらい、あまりにも劇的で刺激的な一本負けを喫したアンディフグ。

その後アンディフグは極真会館を退館し、正道会館に移籍。

1992年10月4日に行われた格闘技オリンピックⅡに参戦。

初代リアルカラテトーナメントチャンピオンの柳沢聡行を相手にいきなりの豪快な左のかかと落としを見せ、会場沸かせる。

さらに下段後廻し蹴り、フグトルネード、後に代名詞となる大技のオンパレード。

さらにその上下の打ち分けで開いたところに左中段後ろ蹴り、そしてかかと落としが顔面をかすめ、再び会場がわく。

さらに下段、後ろ回し蹴り、縦横無尽の動きを見せるアンディフグ。

そして強烈なパンチ、右上段回し蹴りを当てて、相手に手数を出させない。

その一撃により、柳沢聡行の顔面が蹴り裂かれる。

ストップを経て続行し、さらにかかと落としから下段廻し蹴りで崩す。

第二ラウンドのかかと落とし、前足の上段回し蹴り、足払いで攻勢をかける。

体重差14キロある中で柳沢聡行も頑張っていると思うが、それにしてもアンディフグの攻撃は苛烈と言えた。

さらに左中段廻し蹴り、かかと落としの波状攻撃で、その壱発が顔面をかすめる!

そしてさらに足払い、3ラウンドも胸が凹んだと言う強烈なパンチを叩き止み、そこから後廻し蹴りのフェイントを交えての、強烈な連打で場外に叩き出し、あまりにも圧倒的なデビューを飾る。

続いてアンディフグは1992年10月4日に開催された、空手オリンピックⅢ、92空手ワールドカップに出場。

2回戦で士道館所属、拳武道全日本優勝を始め白蓮、佐藤塾などで入賞を果たしていた森田剛全とあたり、左中段廻し蹴り、かかと落としを合わせられ、出鼻をくじかれるが、奥足に強烈な下段廻し蹴りを叩き込み、そのモーションからの内回しかかと落としを直撃させ、凄まじいまでの1本勝ちでのトーナメントスタートを見せる。

3回戦では正道会館の角田信朗と対決。

ストップザアンディを託された角田信朗は、慎重に慎重に構え、そこにアンディフグは遠間から後ろ蹴りをたたき込み。

さらに入ってくるところにかかと落とし合わせたが、それは間合いを詰めてなんとかしのぐ。

角田信朗も得意の左上段廻し蹴り、そして胸のパンチで反撃。

中間距離でアンディフグ、角田信朗が至近距離と言いたいところだが、しかしその中間距離でアンディフグの蹴り廻し蹴り、そして中段廻し蹴りが炸裂。

それによってダメージを与えられ、さらにかかと落とし、後ろ回しが顔面におそいかかる。

そして左ミドルでダメージを貯めておいて、上段で注意を上に向けて置いての、鮮やかすぎる再びの左後ろ蹴り。

角田信朗は腹を抑えてうずくまって、そしてそのままアンディフグの完全なる1本勝ちとなる。

顔面パンチなしでこの快進撃が恐るべきものと言えるだろう。

続く準々決勝では藤田豊と相対し、藤田は開始早々から接近して、その胸と脇腹へ左右のフックを連打連打連打。

しかしそれをいなしながら、アンディフグは離れてのかかと落としを敢行。

さらに再びカカト落としを狙うが、藤田は止まらない。

しかし一瞬間が開き、離れたところに、カウンターの前蹴り、そしてパンチ、下段廻し蹴り、かかと落とし、鮮やかなコンビネーション見せる。

しかも藤田むひるまず、しつこく喰らいつき、胸のパンツを連打。

これはアンディフグ対策としてはかなり正解に近いものと言えるかもしれない。

果たしてこの状況どう出すのか、やはり下段廻し蹴りかと考えていたところに、アンディフグもパンチで応えて、そこからの下段廻し蹴りにつなげる。

さらにつかんでの膝蹴り、膝蹴り、そこから一瞬突き放しての後廻し蹴りで藤田実をロープ際まで吹き飛ばす。

さらに今度は飛び潮蹴り、だんだんアンディフグも、この展開に慣れてきたように思われた。

上段前蹴り、上段回し蹴り、さらに三日月蹴り、下段廻し蹴り、かかと落とし、中段廻し蹴り、胸のパンチ、下段廻し蹴り。

猛ラッシュ、藤田実はコーナーに磔。

そして動けなくしておいてのかかと落とし!

1本勝ちこそ取れなかったものの、それこそ完璧な対応を見せたアンディフグは決勝に進出。

そこで待ち構えていた金泰泳。

アンディフグは軽いステップを刻み、金泰泳はリング中央へと構える。

アンディフグの左の中段廻し蹴り、会場に緊迫感が漂う。

さらにフグトルネードからのかかと落とし、それに金泰泳が近づいての胸のパンツ胸のパンチ膝蹴りのラッシュ。

やはり対アンディーフグには、これしかないと気づいていると言うことが。

もつれ合った状態から離れ、隙を逃さず左のかかと落としを胸へ。

しかし金泰泳の左ミドルから近づいて胸のパンチ、膝蹴りを続ける。

離れた状態から、アンディが左ミドル、そして右ミドル、さらに接近してから左にローキック。

ロープ際に金泰泳を押し付けて、左のかかと落とし、そして頭が下がったときに右のローキックを顔面へ!

状況を生かした的確で豪快な攻撃をたたみかけて、このルールに適応してきているように見受けられる。

さらに前足である右のハイキックのカウンター、右、左ハイ、胸のパンチ、かかと落とし!

試合は延長にもつれて、お互い距離をとってからの、アンディフグの右の後廻し蹴りで金が倒れる。

接近する金、それに対して今度はアンディフグはローキックを狙っていく。

お互いもつれ合って、倒し合う、泥試合の様相。

疲労が見られ、決定的な一打を放てずにいるようだった。

そんな中終了間際は、角田信朗を沈めた左後ろ蹴りからの、高速の左後廻し蹴りが金を襲う!

再延長、先に仕掛けたのは金だった。

前に出て、パンチからのローキックを見舞う。

アンディフグを狙っているようだが、金がその袖を離さない。

お互い死力を尽くしたまさに死闘。

金のパンツのラッシュに応えるように、アンディフグも正攻法でパンチからのローキックを叩き込む。

かかと落としを振って、ロープに押し付けて、そのまま押し倒す。

最後はアンディフグ渾身のローキックで試合終了。

体重はアンディが92キロに対して、金が82.5キロ。

10キロ差がなく、そのまま判定となり、4対0でアンディフグの勝利。

ガッツポーズをして、金と抱き合い、その勝利をかみしめる。

正道会館に移り、慣れないリングでの戦いに不安や緊張も大いにあっただろうにもかかわらず、初出場にして3つの1本勝ちを含む、ある種極真空手試合を大きく上回るような圧倒的な強さで優勝を果たし、そしてその適応能力の高さも示したアンディフグ。

新天地で、自らの生きる道を模索し、そして結果的にそれを自らの力で手に入れた。

そしてそこから、さらに加速度的にアンディフグの躍進は広がっていくことになる。

K-1参戦

その後アンディフグは1993年4月30日に行われたK-1グランプリ93スピリット空手ルールにおいて、角田信朗と再戦。

いきなりの飛び込んで前蹴りで会場を沸かせて、その後前回倒した後ろ蹴りを放つが、それはしっかりとガードされ、近づいての胸への突きを連打される。

しかし一旦離れてからのカカト落としが顔面をかすめるなど見せ場を作り、再びの後ろ蹴り放つが外され、角田信朗得意の左上段廻し蹴りで反撃されたりしたが、そこから猛烈な左中段廻し蹴りを当てて、中段膝蹴りからの上段膝蹴りで技あり!

さらに猛烈にプレッシャーをかけての再びの膝蹴りで再度技ありを奪取し、1本勝ちにて沈めた。

さらにはアンディの最も有名な試合の1つとも言える、1993年9月4日に行われた、K-1イリュージョン風林火山林の章、スピリット空手ルールにおける、村上竜司との戦い。

村上竜司はフルコンタクト空手界の第一人者として、士道館での全日本大会優勝や、空手リアルチャンピオン決定トーナメント優勝、トーワ杯での優勝など輝かしい実績を有しており、その激しい戦いぶりで広くその名をとどろかせていた。

そんな相手にアンディフグは中間距離から前蹴りを突き刺すも、接近して首を掴まれての強烈な膝蹴りを食う。

村上竜司につかみの注意一が与えられて、続行。

間合いを離され、自分の蹴りができる状態になってアンディフグは、得意の左の後廻し蹴りのフェイントを見せて、距離、タイミングを作り、そこに飛び込んでくるところへ完璧に合わせた形の左のかかと落としを炸裂させる!

気合一閃。

もんどりうって倒れる村上竜司。

払いのけようとする手をくぐりぬけ、その左の頬へ、真上から斧のように振り下ろされるアンディフグのかかと。

文字通りひとたまりもなく、村上竜司が崩れ落ちる。

右手をかけて一回転、それと同時にためを作り、振り上げて、叩き落とす。

正しく完璧な、これ以上ない一撃と言えるだろう。

1ラウンド39秒、1本勝ち。

そして迎えた正道会館空手ワールドカップ93。

この大会、絶対王者が帰還していた。

佐竹雅昭。

オーストラリアキック界の雄、スタンザマンに対しての判定で勝利し、WKA世界スーパーヘビー級王座、UKF世界ヘビー級と合わせ二冠王に輝き、アンディに奪われたす正道会館の頂点を奪還することを宿命づけられた男。

さらには極真空手から、イギリスの黒豹マイケル・トンプソン、オーストリアの拳獣サムグレコ、そしてムエタイから黄金の左ミドルと呼ばれたチャンプア・ゲッソンリット、元極真空手家でUFC1にて決勝まで進出するジェラルド・ゴルドー、サバキチャレンジでの優勝やUFC2での決勝進出などの実績を築き上げるパトリックスミスなど、実力者中の実力者が集まる、まさにサバイバルトーナメント。

そんな中アンディフグは1回戦、荒田選手を相手にいきなり強烈な後ろ蹴りを披露。

そこから慎重な荒田選手にかかと落としのフェイントなどを見せつけつつ、遠い間合いからの左下段廻し蹴り、さらに左右の中段廻し蹴りにつなげる。

特に左中段廻し蹴りが荒田選手の腹をえぐり、そこからのかかと落としが顔面を襲う。

それに入ってくるところに上段前蹴りを当てて、膝蹴りでたたみかけて、相手が近づいてくるところにかかと落としで牽制して、左右のパンチを当てて、その右の下突きから対角線の左上段廻し蹴りが直撃!

荒田選手はひとたまりもなくマットに倒れ込み、そのまま規定時間内に立ち上がることはできなかった。

何と言う。

何と言う鮮烈な、一本立ちを奪うだろうか、アンディフグと言う選手は――

正座をして待つ姿が、実に堂に入っている。

ついで準々決勝では、黄金の左ミドルこと、チャンプアゲッソンリットと対決。

“黄金の左ミドル"チャンプアゲッソリンリットとの対決

極真空手VSムエタイと言う、藤平昭雄、黒崎健時、中村忠が戦ったそれを彷仏させる組み合わせとなったが、アンディフグはムエタイにはない後ろ蹴り、かかと落としで攻め込み、自分の間合いにしようとする。

それに対してチャンプアはその黄金の左ミドルで反撃、しかし2度に及ぶ顔面パンチによる減点1、アンディフグのロープ際に押し込んでのワンツーハイキックが顔面をとらえるなど、その体格差を利した戦いも功を奏して、準決勝へ進出。

準決勝では後川聡行が立ち塞がる。

第9回正道会館全日本、および空手ワールドカップ91と連覇、リングスであの範馬刃牙のモデルである平直之と混合ルールで戦いドローになるなど高い実績を有し、1回戦でジェラルドゴルドー、準々決勝でサムグレコに勝利した、間違いのない実力者。

戦いはまずアンディフグの飛び込んでの右の下段廻し蹴りから始まり、そこから左のフグトルネード、下段後廻し蹴り。

アンディフグの狙いはこの戦い、後川聡之の左足と言うところだろうか。

そこから左中段廻し蹴り、左後ろ蹴りとボディへと狙いを変化させ、かかと落としを見せつける。

後川聡之はそのプレッシャーに押されているのか、なかなか手が出せない。

そんな中、アンディーが絶妙な間合い、タイミングで前蹴りや上段回し蹴りを当てると言うテクニカルな一面も見せつける。

あわや後川敬之は技ありと言う所だったが、事なきを得るが、しかしそこからアンディフグの圧力にさらされてしまう。

押しこまれ、膝を叩きこまれ、さらに左下段廻し蹴りが炸裂。

ワンツーからの左上段廻し蹴り、左後廻し蹴り、一瞬でも気を抜けばまた1本負けの憂き目を見てしまう。

そんな緊張感の中、後側紀之はそれらの連続技を交わすので精一杯。

判定は引き分けとなり、延長戦へ。

確かにアンディフグは試合をコントロールしていたが、確かなダメージを与えていなかったと言うのはある種事実といえるのかもしれない。

延長戦、開始早々のアンディフグの強烈な右の下段廻し蹴りで後川聡之が倒れこむ。

さらにフグトルネードで再びの転倒、左足がかなり効いているのかもしれない。

そこから一回転して、アンディフグは大技を封印、右の下段廻し蹴りから猛烈なパンチを打ち込む。

ある意味で極真空手家の本領発揮。

重戦車のように突進して、パンチを降らせて、そこで試合終了。

4対0で判定勝利して、決勝に進出。

そしてそこで待ち構えるのは、待ち受けているのは、世紀末覇王、怪獣王子、そのような呼び名で恐れられる、正道会館の絶対王者、そして日本格闘技界のスーパースター、佐竹雅昭だった。

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