“赤鬼”トニーボーデン ギャリーオニールやサムグレコ豪州勢最初期!第2回世界大会で繰り広げられた”小さな巨人”川畑幸一との歴史的激闘譜!

2024年4月9日

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オーストラリア出身の空手家

個人的な話だが私は、オーストラリア出身の選手を結構推していたりする。

まず最初に思い浮かぶのが、第6回世界大会4位、第28回及び第29回全日本空手道選手権大会で準優勝、あの全日本大会五度優勝、世界大会二度の準優勝を遂げている数見肇を追い詰めた、中量級とは思えないパンチ力でギャリーステップ、飛び後ろ回し蹴りを武器に一本勝ちの山を築いた、"鳥人"ギャリーオニール。

さらには第28回全日本ウェイト制で、その鮮やかすぎる出入り、掛け蹴りにより顔面を骨折させるなどの技あり、1本勝ちを奪い、全く異質な組み手を見せつけ3位入賞、第3回及び第4回空手ワールドカップ、第9回世界大会に出場を果たしている中間距離の天才、八尋康成。

極真空手では第5回世界大会に出場し、K-1などでもアーネストホーストやブランコシカティック、そして世界大会で敗れたイギリスの"黒豹"マイケル・トンプソンにも勝利した、"拳獣"サムグレコ。

そしてそのサムグレコや、"野生のケンカ空手"と呼ばれた野地竜太を打ち破り、第28回全日本大会でベスト8、第29回全日本及び第6回世界大会出場し、試し割り賞を受賞し、シンガポールインターナショナルオープントーナメントで優勝を果たす、"オーストラリアの鉄拳"ウォルターシュナーベルト。

同じくシンガポールインターナショナルオープントーナメント、中量級で準優勝、第3回から第5回まで世界大会3連続出場を果たし、全日本三連覇の三瓶啓二のアバラをへし折り、ミッシェルウェーデル、増田章と真っ向勝負を果たした、マイケルヤング。

そして第6回世界大会にて、フランシスコフィリオやグラウベフェイトーザ、ニコラスペタスと袂を分かったこともあいまり、その大会にて外国人最強と謳われ、4回戦にて"空手革命児"塚本徳臣と対戦し、結果的には破れてしまうことになるがその力を存分に示した、トムレバー。

同じく第6回世界大会に出場し、日本の名選手坂本恵義を破り、空手ワールドカップにて"空手革命児"塚本徳臣を相手に真っ向から打ち合い、第7回世界大会では"不動王"鈴木国博を追い込んだ、マラデンぺキック。

そのように非常に勇敢で、そして中間距離の飛び込みや飛び蹴り、強烈なパンチを持つ個性的な面々が集うオーストラリア勢として、最初期の強豪とも言えるかもしれない空手家が、今回ご紹介させていただく、"赤鬼"トニーボーデンだ。

赤鬼Tボーデン

トニーボーデンは砂浜にて、みなで円を作って中腰で歩きまわり、暑い日差しの中基本稽古を行い、その大山倍達に赤鬼と称された顔を真っ赤にして、稽古に勤しむ姿が見られた。

左前蹴り、右下段廻し蹴りから、飛び込んでの膝蹴り、そのコンビネーションを入念に練習し、大木に向かって素足で、中足での前蹴りで穴を穿たんとする、その光景は凄まじいの一言。

その中で、第二回世界大会への出場は、第一回の敗退を覆す、再挑戦のチャンスなのだと語られていた。

第一回世界大会では3回戦でラドリッチ選手が大石代悟に負けているので、そういった意味合いもあるのかもしれない。

そしてトニーボーデンはその3回戦にて、両手を高くどっしりと構え間合いを詰めていき、相手のパンチをさばきながらの、カウンターの交差法。

さらには相手の下段廻し蹴りもろともせずに、下段廻し蹴りを返し、追撃の下段廻し蹴り二連打で技あり。

さらには左の突きを腹に効かせてからの、右の下段廻し蹴りで鮮やかな1本勝ちを奪う。

そして迎えた新たな境地である4回戦、そこでトニーボーデンは大一番を迎えることになる。

身長164センチ、体重64キロ、その決して恵まれているとは言えない体格で、1日8時間者猛稽古をこなし、大山倍達から稽古の虫と称された。

直前に行われた第11回全日本空手道選手権大会では、準々決勝にて世界大会2連覇を果たす、体重130キロという約二倍もの体格差を持つ中村誠を相手に、左上段回し蹴りで技ありを奪ったという、"小さな巨人"川畑幸一。

“救世主"川畑幸一との死闘

トニーボーデンはいきなりの下段廻し蹴りから攻め込み、さらに左の下段廻し蹴りにつなげて川畑幸一の体を大きくぐらつかせる。

それに川畑幸一は回り込むが、トニーボーデンは追いかけての下段廻し蹴り。

川畑幸一は左の中段廻し蹴り、そして上段回し蹴りで応戦。

追いかけるトニーボーデン、回り込む川畑幸一。

さらに戦いはお互い右の下突きも交えた激しいものとなり、トニーボーデンは追い込みしかしそこを狙われて川畑幸一に転がされてしまう。

川畑幸一の左上段廻し蹴りが顔面を捉え、後ろ回し蹴りが顔面を襲うがトニーボーデンはそれを躱し、突進して下突きを連打連打連打。

しかし川畑幸一も押されることなく、下突きで応戦。

まさしく死闘の様相。

何度も飛ばされる後ろ回し蹴りを交わすが、今度は下段廻し蹴りに後ろ回し蹴りを合わされてあわやと言う場面を作られ、膝蹴りで逆襲。

戦いは再延長戦まで及び、川畑幸一が逆に下突きの連打から後ろ回し蹴りを組み合わせるコンビネーションで圧力をかけてき、それにトニーボーデンの手数が減る。

下段廻し蹴りも捌かれ、再び投げられ、最後は手刀まで繰り出すが、劣勢を覆すまでには至らず、体重判定その時点で川畑幸一が70キロ、トニーボーデンが100キロという30キロ差を持って、敗退と言うことになった。

しかし彼が残したインパクトは相当なもののようで、大山倍達も著書にて、ボーデン選手には赤鬼の名があり、体重108キロ、南海の帝王である、と語り、その川畑幸一との戦いについてかなりのページを割いている。

上位入賞こそ果たせなかったものの、4回戦まで進出し、川畑幸一と戦いでその彼の真価を問わせるほどにまで追い詰め、結果的に花開かせ、後に続くオーストラリアでの礎の1つになった、その地での初の2つ名を冠するにふさわしい、我々が覚えていくべき名選手と言えるかもしれない。

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