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“白い悪魔”石黒竜也 キックボクシングの一大事件,ミャンマーラウェイを戦った男の一戦!

2021年11月20日

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この記事を書いた人
青貴空羽

小説家にして極真空手家。
更に2年間の英国留学不治の病うつ病になった経験、オタク文化を発信する為ブログTwitterYouTubeを始める。

Twitter:@aokikuunovel

キックボクシングの一大事件

キックボクシング史上ある意味ではもっと衝撃的であり、異色な試合。

いやこれをもはやキックボクシングの試合と言っても良いのか、考えてしまうほどの事件があった。

そしてその試合によって、彼の名前が、私の記憶に刻み込まれてことになる。

石黒達也。

全身を覆うような入れ墨、異様に白い肌、それと相反するような丸太のように太い体躯、金色の髪、そして全てを飲み込むような底知れない瞳を持つ男だった。

元NJKFのウェルター級王者にして、さらにはK-1MAXに出場し、全日本キックの舞台では魔裟斗に勝利し、K-1WORLDMAXの日本代表トーナメントを三度優勝することになる小比類巻貴之を一方的に葬っての準優勝を果たしたムエタイの強豪ガオラン・カウイチットになんと驚きの1ラウンドKOを果たしていると言う。

さらにその私が衝撃を受けた試合が行われたその5ヶ月前の2006年3月17日、当時というか現在もかもしれないが、誰もが恐れると言われている、ミャンマーラウェイ――拳にはグローブを着用せずバンテージのみを巻き、寝技以外での関節技、投げ技、バッティング、故意ではない場合のみの金的蹴りさえ認められると言う恐るべき格闘技に挑んだという。

そこでウエルター級王者、チョー・ニェンと対戦、

いきなりローキックで襲い掛かり、ベアナックルで殴りかかるが、うまくかわされ、逆に前蹴りからのラッシュ、首相撲からの膝蹴りでプレッシャーをかけられる。

しかしそこで引かず、同じように前蹴りからのパンチ、首相撲からの膝蹴りで逆襲を試みる。

ローキックの蹴り合いも決して負けていない。

2ラウンド、王者の圧力は凄まじいものがあるが、徐々に石黒達也のベアナックルが効果を発揮し始める。

4ラウンドからコツをつかみ始めたのか、相手の攻撃をかいくぐって首相撲で圧力をかけるシーンが見られ、そして足を掴んでのパンチが強烈に王者に決まっていく。

5ラウンドさらに一気呵成に攻め立て、食いつき、距離をあけて、パンチのラッシュをお見舞いする。

最後は試合終了とともに倒れるところまで出し切り、対戦相手の王者チョー・ニェンに顔面がボコボコになるほどのダメージを負わせた。

そして迎えた、全日本キックボクシング連盟明イベントでの戦いの、その煽り。

予告反則煽り

その公開練習ではまさかの公園で遊具やブランコを使って遊ぶ姿を披露、しかもトランクス姿、半裸での――

さらにジムに戻ると、キックボクシングでは反則とされている金的やかみつき、頭突きや目突きといった技のコンビネーションを披露。

そしてインタビューではタックル、パウンド、腕ひしぎをすると言うまさかの予告反則。

噛み付かれたミッフィーも災難と言うものかもしれない。

対戦相手の金沢久幸は、第10代及び第12代の全日本キックボクシング連盟ライト級王者であり、飛び膝蹴り、そしてバックハンドブローを武器にKOを量産していた間違いのない強豪だった。

そんな彼は相手の挑発に対して、三角絞めを練習してきたから大丈夫ですと大人の対応を見せる。

キックボクシング対ケンカと称されたこの戦い、入場でピンク色の着ぐるみで登場したかと思えば、まさかのそれはフェイントで、別の方向から普通にダッシュで現れる石黒達也。

試合前のグローブ合わせの、上からすると見せかけて下から当てると言うとにかく曲者ぶり。

試合開始と同時に石黒達也がプレッシャーをかけ、組みついていく。

そしてミャンマーラウェイと同じように前蹴りからのパンチを見舞ったと思っていたら、回り込んで、後頭部のパンチ。

もちろん反則、ボクシングではラビットパンチと呼ばれている危険なものだ。

レフェリーに止められ、分けられ、今度はまともにローキックからのパンチなどの攻防を見せる。

1分半、組みついたところで、一瞬のサミング、金沢久幸が自らの目を庇うような動きを見せる。

そのお返しのようにバックハンドブロー、試合が徐々に白熱していく。

そして残り1分10秒。

ここで事件が起きた。

ブレイクと言われた直後に金沢久幸がハイキックを放ち、それが石黒の顔面を捉えてしまい、それで彼のスイッチが入ってしまったようだった。

レフェリー集結する大混乱!

丁寧に謝る金沢久幸だったが、なんと驚きのマウスピースを投げ捨てて、ダッシュしたところに金沢久幸がバックハンドブローを放つが、それをかわしてタックルでマウントポジションを取り、パウンド、スタンプ。

会場騒然、レフェリー集合。

信じられない場面、レッドカードが出される。

そして続行、金沢久幸が怒りの突進、それを石黒達也が前蹴りでストッピング。

そこから接近戦でパンチの左右の連打、石黒達也が膝で対抗。

そして再び組ついたところに、石黒達也が豪快にぶん投げる。

さらに石黒達也が突っ込んできたところに、金沢久幸のバックハンドブローが直撃、しかし額に当たったのがそれほどダメージがないようで、さらに突進、金沢被災地が食いつき、腰のあたりに落ちたところに、その顔面に膝蹴りが直撃。

両膝をついているために、これは反則と取れるだろう、故意かどうかが微妙なところだが

第2ラウンド、開始前にもう一回ちゃんとマウスピースつけろと指示されて――スタートでこんなスタート見たことねぇな。

そして2ラウンドは、まともなムエタイで攻勢をかける。

そして1分半、金沢久幸が食いついてもたれかかったところに、一瞬の隙をついてバッティング。

金沢久幸は目の焦点が合わず、虚ろになくなっているようだった。

再びのレッドカード。

速攻、意識もうろうな金沢久幸に石黒達也はプレッシャーをかけ、ねじ倒したところにパンチを打つようなモーションを見せ、そこにまさかのロープ外のセコンドから怒りの横蹴りが繰り出され、再びレフェリー全員集合、セコンドもリングに上がり、大混乱、まさかのアナウンスで「セコンドリングから降りてください、レフェリー以外はリングから降りろ!」と言うコール。

しかもどうやら先ほど見事な横蹴りを見せたのは、金沢久幸の弟さんらしい、そりゃ怒るわ、俺でも蹴るわ。

そして巻き起こる金沢コール。

そんですごいのが3ラウンドが行われると言う事、よく没収試合にならなかったなぁと衝撃。

なのに開始直後、膝蹴りの直前に細やかなバッティング。

そんな中でも1分10秒、金沢駅は会場に鳴り響くようなものすごいバックハンドブローを見せて、その意地を見せつける。

それでもなお上をとってパウンド打ち込み、レフェリーから飛びかかって停められ、最後の最後だけは首相撲からの膝下の猛攻を見せて、試合終了。

三者27対29で金沢の勝利、終わった直後抱擁を求める金沢選手は大人だなぁと感じたりしましたね。

その後試合を重ね、Krushに参戦し、Krush10で堤大輔選手と対戦した際は、反則をすることなく延長にて判定負けを喫したと言う。

解説が何度も叫んでいたように、あってはならない、と言えるような試合、まさにそれを見たような心地だった。

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