新着記事

大道塾・空道の岩崎弥太郎

: 空手および格闘技

“大道を征く者”岩崎弥太郎 空道北斗旗草創を東孝と支え極真全日本大会にも出陣、158cm62kgの体格で無差別級二連覇、軽量級三連覇!

岩崎弥太郎 この名前を聞いて、ほとんど100人、というか1000人いたら999人 ...
渋川剛気のモデル塩田剛三

: 空手および格闘技

塩田剛三 実写版”渋川剛気”範馬刃牙でモデル 愚地独歩やビスケットオリバを投げ飛ばしたその神業!

塩田剛三 言わずもがな、ある意味で、格闘技、バトル漫画の最高峰とも言える、範馬刃 ...
極真空手家山崎照朝

: 空手および格闘技

“天下無敵”山崎照朝 範馬刃牙 力石徹のモデル,完全無欠の天地,前羽,弓張,竜変,円心の構えの極意!

"日大の花"山崎照朝 日大の花として、第1回全日本大会を制し、第2回全日本大会で ...
山口真吾にデンプシーロールを叩き込む内藤大助

: 空手および格闘技

“リアルはじめの一歩”内藤大助が繰り出した衝撃驚異の実写版デンプシーロール21連打!

内藤大助 WBC世界フライ級王者にして日本フライ級王座、OPBF東洋太平洋フライ ...

記事ジャンル一覧

Ⅶ/傭兵の生活③

2020年10月9日

まずはブログランキングにクリックのご支援
何卒宜しくお願いします。

 にほんブログ村 にほんブログ村へ 
 にほんブログ村ランキング   人気ブログランキング

最初から読みたい方はこちらへ! → 初めから読む
___________________

目次
この記事を書いた人
青貴空羽

小説家にして極真空手家。
更に2年間の英国留学不治の病うつ病になった経験、オタク文化を発信する為ブログTwitterYouTubeを始める。

Twitter:@aokikuunovel

本編

 一度上げるまでが、五秒。
 そして落とし足首の前の定位置で止めて反動の震えが収まるまでやっぱり五秒。
 そして次の起動までが、五秒。

 一回振るのに合計十五秒。

 回数はベトがちょうど400超えた時点で、22回。

 文字通り頭からバケツでも被ったように、アレは汗びっしょりになっていた。
 家にいた時から着ている白いローブはべっとりと肌に張り付き、足元の地面には軽く水溜りまで出来ていた。
 それによって滑って取り落としそうになる柄を満身の力で握りしめ、アレは目に力を込めて霞む視界の中剣を振り続けていた。
 既に掌にはいくつもの豆が出来て、そして潰れて、血だらけになっていた。

 こんな重いモノを、アレは持ったことがなかった。
 いわんや振るなど、考えたこともない。

 だけど振った。
 一心不乱に。

 それはただ、世界を変えたい一心で。

 そこに、周りで模擬試合をやっていた傭兵仲間が声をかけてくる。

「おいおい、なにやらせてんだよベト? 娼婦に剣振らすなんて、お前マゾかよ?」

「うるっせぇな、別にプレイのためじゃねぇよ」

 ギャハハと爆笑する仲間を、ベトは軽く笑って流していた。

 それにアレは朦朧とする意識の中、なんだろう? と思っていた。

 なんだろう、と思っていた。

 自分はこんなわけがわからない場所でわけがわからない人間に囲まれわけがわからない金属の塊を持たされわけがわからないまま汗をびっしょりと流し、息を切らしている。
 なんだろう、この状況は?
 理由が、朧だった。
 こうしてこうやって苦しい思いをしている理由が、思い出せなかった。

 苦しい、辛い、止めたい。
 だけど手は、剣を振り続けている。

 なぜだろう?

 苦しい。
 苦しかった。
 周囲の音が消えていく。
 手の感覚すらなくなっていく。

 視界が、真っ白になる。

 助けて、という声が、聞こえる。

「――――」

 極限状態で、アレの集中力は限界まで高まっていた。
 それに、今見ている景色が薄くなり、フラッシュバックする過去の景色と、混濁していた。

 剣を振り上げ、下ろす。

 相手に向かって。そこには何の罪もない、子供。
 ただお腹が空いて、でもお母さんがいなくて、だからどうしようもなくてお店から取っただけなのだ。
 悪いことをするつもりなんて、なかったのに。

 なのにパンは取り上げられ、代わりに無慈悲な拳を受けていた。
 だけど自分には、どうすることも出来ない。
 その瞳は、みなに叫んでいた。

 悲鳴を上げていた。

 苦しい。

 助けて。

 誰か、助けてと。

 助けてあげたかった。

 また、暴力が振りおろされた。
 それに子供は地に叩きつけられ、動かなくなる。

 動かなくなる。

 さっきまであんなに、元気だった子供が。

 動かなくなった。
___________________

続きはこちらへ! → 次話へ進む

クリック👍のご支援お願いします。
にほんブログ村 にほんブログ村へ 
ありがとうございますっ!🙇