新着記事

Thumbnail of new posts 137

: 空手および格闘技

“格闘マシーン”黒澤浩樹 初出場優勝最年少 松井章圭と死闘,下段で一本勝ちの山を築き上げた軌跡!

魂の下段廻し蹴り それに命をかけた選手というのが私の知る限り、四人存在している。 ...
Thumbnail of new posts 027

: 空手および格闘技

“武芸者”木村靖彦 日本連続準優勝,世界連続6位で日本を支えた大黒柱!

左中段廻し蹴り 極真空手の歴史の中で、様々な得意技を持つ選手たちを見てきたが、そ ...
Thumbnail of new posts 172

: 空手および格闘技

極真史上最強に名を連ねる五人の空手家たち

極真史上最も強い人間とは誰か? そう考えた場合に、極真空手を20年以上行ってきて ...
Thumbnail of new posts 100

: 神アニメレビュー

【かおす寒鰤屋】この程度の雨なら濡れるのも風情だ――名作漫画名言

骨董がテーマのジャンプ漫画 ジャンプ漫画の中でも極めて珍しい、骨董をテーマにした ...

記事ジャンル一覧

関連記事

  • 第89話「バスの中での自己紹介①」

    最初から読みたい方はこちらへ! → 初めから読む___________________ 本編  保守的な我がゼミの中にあって、その長たる土野(つちの)先生だけは過分に包容力のある性格だった。 大体にして、あの切 ……

  • ⅩⅢ:陽動

    最初から読みたい方はこちらへ! → 初めから読む___________________ 本編  二度の奇襲、それに恐怖と屈辱を受け、まとめて魔法として、解放する。  振りかぶったマダスカの掌が、赤く燃える。 「 ……

  • 第52話「真昼の幽霊」

    最初から読みたい方はこちらへ! → 初めから読む___________________ 本編  体は発熱し、動悸が速くなる。 待ち合わせ場所である学校に向かう徒歩二十分の道のりの中で、僕は思う。 なぜ僕はこんな ……

  • ⅩⅩⅣ/処女検査③

    最初から読みたい方はこちらへ! → 初めから読む___________________ 本編 「な、ならなんで……なんで世界を変えるだなんて、言ったのよっ!!」 「それでも世界を、変えるからです」  そこで気づ ……

Ⅵ/ありふれた傭兵④

2020年10月9日

まずはブログランキングにクリックのご支援
何卒宜しくお願いします。

 にほんブログ村 にほんブログ村へ 
 にほんブログ村ランキング   人気ブログランキング

最初から読みたい方はこちらへ! → 初めから読む
___________________

目次
この記事を書いた人
青貴空羽

小説家にして極真空手家。
更に2年間の英国留学不治の病うつ病になった経験、オタク文化を発信する為ブログTwitterYouTubeを始める。

Twitter:@aokikuunovel

本編

 なら、どうする?

 難しい。

 話しかけるか?
 コミュニケーションなら、取れる。
 仕事仲間とも最低限の親しみ、ということは必要だったからだ。
 それに女を口説くときも色々と手管はカードとして持っている。

 だがこの子との関係の場合、それは必要なのか?
 ただ自分が手伝ってやるとか言っただけ。
 こちら側のメリットは特にない。
 ならば親しみもカードも、必要ないのではないか?

 というか、なぜ自分は手伝ってやるなどと言ったのか?

「……ぬー?」

「ん、んん……」

 なんて自問自答を繰り返しているうちに、アレは目を覚ました。
 涙目で伸びをして、そのあと寝ぼけ眼でゆっくり手を下げて辺りを見回し、

「……あれ? ここ、どこ?」

「俺の部屋」

 目を離さず、ベトは応える。

 アレはベトの声に驚いた様子もなくその視線を合わせ、

「――なんですか?」

「え? い、いや……」

 問われ、ベトは視線を外してしまった。

 なに、と言われれば用事はないが、そうだと見てはいけないのか?
 よく、わからない事態だった。
 というかこれだけ至近距離で傭兵を名乗る男に見つめられて、平然としているのがまず信じられなかった。

 アレと接するのは、今までとは勝手が違った。
 色々と驚きや、発見、ペースの変更などが余儀なくされた。
 まさに未知との遭遇と称するに近いものがあった。

 見ると、アレはやたら純粋な瞳でこちらを見ていた。
 それに再び、少し視線を合わせる。

 なにがしたいのか、わからない。

「あのさ……」

「なんですか?」

 まったく同じ、二度目の問い。

 それにベトは、試しにと唇を近付け――

「ていうか、キスすら知らないんだよな」

「?」

 その単語に、アレはただ疑問符を浮かべるだけだった。

 確定。

 アレの知識や経験量は、丸っきり子供だ。
 この子はまだ、女じゃない。

「……ふぅ」

 それに、ベトはそんな気がかなり失せてしまった。
 というか、気が引けてしまった。
 代わりのように、

「――あんたは、世界を変えたいとか言ってたな」

 その言葉に、アレの瞳に力が籠もる。

「はい」

「それで、この世界を? 具体的に? どう変えたいって思ってるんだ?」

 質問に一転、アレは瞳を伏せる。

 それにベトは、眉を寄せる。
 なんだ、口だけか?

 そう思いかけた時、

「……悲しい世界は、いや」

「――――」

 軽く、背筋が凍りつくような感覚を味わった。
 それはベトが今まで、聞いたことがない類の言葉だった。

 まるっきり希望や様々な正の感情が含まれない、嘆きや哀しみのみで塗り、固められた言葉。

 さながら氷になる直前の、雪のような。

「……悲しい世界って、どんな世界だよ」

 思わずベトは、聞き返していた。
 それはベトにとって初めての経験だった。
 色々な計算やメリットを抜きにした、純粋な好奇心。

 アレは顔を上げて、こちらを見た。
 その瞳にベトは、深い底の知れない闇を見た気がした。

「誰も救われない、どうしようもない世界」
___________________

続きはこちらへ! → 次話へ進む

クリック👍のご支援お願いします。
にほんブログ村 にほんブログ村へ 
ありがとうございますっ!🙇