新着記事

Thumbnail of new posts 175

: 空手および格闘技

“不退転の覚悟”マイケル・ヤング 三瓶啓二,ミッシェルウェーデル,増田章ら超強敵と闘い闘志を見せつけたその勇姿!

三瓶啓二のアバラを叩き折る フィジー、そしてオーストラリアの極真空手家、マイケル ...
Thumbnail of new posts 048

: 空手および格闘技

間柴了の必殺技モデルトーマス・ハーンズのフリッカージャブでパブロ・バエズを衝撃K.O!

間柴了 主人公幕之内一歩の初期のライバルであり、現在でもメインキャラであり、幕之 ...
Thumbnail of new posts 097

: 空手および格闘技

“ヒットマン”長田賢一 空道北斗旗を通算7度制し,佐竹雅昭,極真と共に最強の一角に数えられた、一撃必殺のその打撃!

大道塾草創期の絶対王者 大道塾空道を代表する選手として、その草創期に多大なる活躍 ...
Thumbnail of new posts 036

: 空手および格闘技

ミッシェルvsアデミール 欧州最強の男と南米の星で繰り広げた星の潰し合い、世界最強を決める壮絶な戦い!

極真史上最高のBEST BOUT それを考えた場合私の頭に、3つの戦いが浮かんで ...

記事ジャンル一覧

関連記事

  • ⅩⅣ/悪魔憑き①

    最初から読みたい方はこちらへ! → 初めから読む___________________ 本編  二年が経ち、ハントスは活気を取り戻していた。 いやその言い方では語弊があった。  ハントスは、前以上に栄えていた。 ……

  • 第46話「かなりまずい文面」

    最初から読みたい方はこちらへ! → 初めから読む___________________ 本編 『へえ、それって格ゲーとかガンシューティングとかのことかな。それなら僕も結構やるよ。 でも、ゲームが好きなんて少し意 ……

  • 五十五話「応援という名の呪い」殴り蹴りあう空手家二人

    最初から読みたい方はこちらへ! → 初めから読む___________________ 本編  会場の隅の一角で、天寺は呻いた。 「た、建末……」  あの、天寺以外誰にも敗れることがなかった建末が、敗れた。   ……

  • 第16話「あの日のその後⑤」

    最初から読みたい方はこちらへ! → 初めから読む___________________ 本編  それでも何十人もの、あるいはもっとたくさんの患者のリハビリを担当したプロだけあって、担当の先生の指導は正しかったよ ……

ⅩⅧ/哀しい笑顔③

2020年10月9日

まずはブログランキングにクリックのご支援
何卒宜しくお願いします。

 にほんブログ村 にほんブログ村へ 
 にほんブログ村ランキング   人気ブログランキング

最初から読みたい方はこちらへ! → 初めから読む
___________________

目次
この記事を書いた人
青貴空羽

小説家にして極真空手家。
更に2年間の英国留学不治の病うつ病になった経験、オタク文化を発信する為ブログTwitterYouTubeを始める。

Twitter:@aokikuunovel

本編

 ほんの一秒の逡巡すら、なかった。
 その僅かなやり取りに、ベトは説得の無意味を悟った。

 目を、逸らす。
 睨みあい――この場合は違ったが――で先に目を逸らしたのは、初めてのことだった。

「あんた……死ぬかも、知れねぇぞ?」

「はい」

「……いいのか、それでも?」

「命、かけてますから」

 なんでそこで笑えるのか?

「――――っ、……、――――!」

 なにか言うべきなのだが、何ひとつ口から言葉が出てきてくれなかった。
 なまじ状況が、彼女の性格が、覚悟が、気持ちがわかってしまうから、もうこれが詰みだとわかってしまう。

 理屈では、もう行かせるしかないだろう。
 せいぜい幸運を祈る、ぐらいの言葉をつけて。

 死地に赴く、戦友に対してのように。

「――――――――あーッ!!」

 掴んでいた襟首を離してぽい、とアレを布団に放って、頭をガリガリガリガリかいてベトは叫んだ。
 めいっぱい。
 威嚇したり鼓舞したりといった目的を持ったもの以外の感情に喚起されてこれほどの大声を発したのは、初めてのことだった。

 それをアレは、ただじっと見つめる。
 そこに込められた感情を、ベトは読みとることは出来なかった。

「――――――っ、あァっ!」

 一通り叫びに叫びに叫んで、ベトは思い切り頭を前に振った。
 この間久々に入った風呂のおかげで流れる前髪が、顔の全面を覆った。
 そしてそれをブルブルと振って、乱暴にかきあげて、目を開けて、

「――わァった。オレも、一緒に行くわ」

「ベトも?」

「あァ、オレもだ!」


 半分ヤケのような気持ちだった。
 どうとでもなれ、と思った。
 シンプルに考えてきたつもりだったが、それすらも放棄したような心地だった。

 これから先の自分の姿を予想するのすら、やめた。
 どうせ野垂れ死にが、妙な死に方するだけだ。

 意味ねぇ。

 そんなことよりも、胸の衝動が勝ってしまった。
 まったく、自分らしくもない。

「……ありがとう」

 ぽろ、とアレは涙を零した。
 それにベトは、どこか違和感を覚えた。

 そういえば最初に手伝ってやると言った時は、まるで濁流のように泣きじゃくっていた。
 このような泣き方は、この子らしくない。

 それで、気づいた。

「本当に、ありがとう……ございます」

 声が、震えている。
 指先が、震えている。
 その身体が小刻みに、震えていた。

 必死に、抑えていた。
 心からわき上がる、恐怖心を。

 不器用過ぎる。
 どうしてそういう生き方を選ぶのか?
 心のままに生きればいいんじゃないか?

 無理せず、受け入れ――

「ッ……なるほどな」

「え、なんですか?」

 瞳の涙を拭いながら、アレが尋ねてくる。
 それにベトは、首を振る。

 意味がない。
 受け入れて生きることが、心のままに生きているだなんて。

 二人並んで下りてきたベトとアレを見て、スバルは声をあげた。

「あ、おいベト! 国軍が来てるぞ、嬢ちゃんに用があるそうだ。なんでも――」

「あぁ、わかってる」
___________________

続きはこちらへ! → 次話へ進む

クリック👍のご支援お願いします。
にほんブログ村 にほんブログ村へ 
ありがとうございますっ!🙇