新着記事

黙想する大山倍達

: 空手および格闘技

黙想 稽古前後に行われるそこに秘められた、武道空手の深奥とは――

黙想 極真空手の稽古において、それを始める前に正座してまず初めに行われるものだ。 ...
白蓮会館世界王者北島悠悠

: 空手および格闘技

“白蓮世界王者”北島悠悠 南豪宏に次ぐ絶対王者として塚本徳臣とも激闘を繰り広げた必殺の飛び膝蹴り!

白蓮会館覇者 最強の侵略者である、白蓮会館、その初期を支えた絶対的な覇者であり、 ...
ロッキー・リンにアッパーを打ち込むリカルド・ロペス

: 空手および格闘技

ホワイトファング!リカルドロペス最強伝説 はじめの一歩越え衝撃アッパーが相手を場外まで吹き飛ばす!

史上最強リカルド・マルチネス 範馬刃牙でいう範馬勇次郎、ドラゴンボール超でいう破 ...
郭雲深の半歩崩拳

: 空手および格闘技

“半歩崩拳あまねく天下を打つ”郭雲深 郭海皇のモデル,史上最強の武術家 太氣至誠拳法澤井健一の師 王郷斎を弟子に持つ!

郭雲深 私の先生は実技のみではなく、空手のみではなく、様々なジャンルや、そして武 ...

記事ジャンル一覧

関連記事

  • #39「月が綺麗だ」小説月が堕ちた夜の表紙

    最初から読みたい方はこちらへ! → 初めから読む___________________ 本編 「…………」  数秒、意味がわからず、意識がトンだ。  いや実際にトンだのとは、少し違うと思う。  どちらかというと ……

  • 第93話「ビーチバレー決戦」

    最初から読みたい方はこちらへ! → 初めから読む___________________ 本編  彼女は終始無言無表情。 いや、若干頭をひねってはいたか。  あんま見るのもあれなので、二人が準備してるのを一緒に見 ……

  • 第66話「銀の三日月」

    最初から読みたい方はこちらへ! → 初めから読む___________________ 本編  彼女も立ち止まり、店を見上げる。 人二人くらいがどうにか通れるくらいの縦長の店内に、まるでおもちゃ屋のように壁とい ……

  • 六十七話「右肘」超本格格闘技小説顎

    最初から読みたい方はこちらへ! → 初めから読む___________________ 本編  夕人の焦燥は、誰の目からも見て取れた。  天寺は横目で腕時計を確認した。 試合開始から、既に2分を越えている。 残 ……

第54話「ガンシューティング」

2020年10月7日

まずはブログランキングにクリックのご支援
何卒宜しくお願いします。

 にほんブログ村 にほんブログ村へ 
 にほんブログ村ランキング   人気ブログランキング

最初から読みたい方はこちらへ! → 初めから読む
___________________

目次
この記事を書いた人
青貴空羽

小説家にして極真空手家。
更に2年間の英国留学不治の病うつ病になった経験、オタク文化を発信する為ブログTwitterYouTubeを始める。

Twitter:@aokikuunovel

本編

「――――」

 思考が、凍りつく。
 体も硬直する。

 今見たものの意味がわからない。
 意味がわからないと動きようがない。

 だけどじっと自動ドアを睨みつける彼女に急かされるように、足が勝手にマットを踏んだ。
 ガラス戸が左右に開き、多少過剰なくらいの冷気が全身を包む。

 クーラーが効いてて、すごく涼しい。
 生きた心地を思い出し、気持ちもいくらか軽くなった。

 彼女の方を見る。
 まるで子供だった。
 口が半分開いた状態で固まり、目線だけがあっちいきこっちいきと目まぐるしく動いていた。

「……それじゃ、何かやってみる?」

 彼女の頭が高速で二回振られる。
 ばっさばっさと長い髪が大きくたわんだ。

「じゃあ、まずあのガンシューテングからやってみよっか?」

 一瞬の間もおかず頭が振られる。
 小動物のような機敏さだ。

 ……カワイイかも。
 思わず顔がにやける。

 全身黒の不吉な格好と、普段の徹底した愛想の無さと比べ、今のキョロキョロ、ちょこまかした動きのキュートさが見せるギャップは、かなり僕のハートを射抜いた。
 ……来て良かったかも~。
 ヘラヘラしながら、今までの苦労など忘れて今日初めてそう思った。


 まずはガンシューティングを一緒にやってみた。

 恐ろしく下手だった。
 初めてだったのだろう、全く見当違いの場所を撃って敵の弾を躱すことも出来ず、あっというまにゲームオーバーになった。
 しばらくぽかんとした顔をして呆けていたが、思い出したかのように意気込んで次の百円を投入して、コンティニューしていた。

 僕も、自分でも撃ちながら片手で説明が書かれてる筐体の上の張り紙を指差してやり方を教えた。
 コンティニューする度に、彼女の顔は険しくなっていった。
 ぴりぴりと緊張感が作り出されていく。

 僕から見てもその集中力は凄かった。
 やり方を読んでから撃ち、躱し方を覚え、あとは実戦で要領を掴む。
 何かにとり憑かれたかのように彼女は打ち続け――六百円分くらいコンティニューした頃には、上級者のはずの僕とすっかり立場が入れ替わっていた。

 しまいにはハイスコアを更新してしまっていた。

 終わった後、彼女はクールに筐体の上のホルスターに銃を投げ込んだ。
 すっげぇ、と思った。

 その後、カーレース、太鼓叩きゲームとやり続けたが、そのどれにも彼女の集中力は遺憾なく発揮され、その真剣さに僕は若干圧倒されていた。
 ほとんど初デート同然の僕にとって、デートといえばもっと和気あいあいと楽しくのんびりと過ごすものを想像していた。

 しかし、このデートはまるで宿敵同士の決闘のようにさえ感じられる。
 もうちょっとほのぼのとしてもいいんじゃないのか?
 それに何より気にかかったのが、僕たちの間には一切――会話がなかった。
___________________

続きはこちらへ! → 次話へ進む

クリック👍のご支援お願いします。
にほんブログ村 にほんブログ村へ 
ありがとうございますっ!🙇