井上尚弥のホワイトファング!世界挑戦で減量苦、インフルエンザ、脚が攣る中諦めず前に出続けた姿はヴォルグザンギエフそのものだった!

2024年4月9日

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怪物

モンスター。

そ史上最高の賛辞のもとに称えられる圧倒的な功績と、あまりにもインパクトのあるKOを連発し、世界にその名が轟くボクサー。

井上尚弥。

もはや説明は全く不要と言えるだろう。

つい先日も"フィリピンの閃光"と呼ばれるノニト・ドネアとの再戦を、あまりにもありえない、誰も予想しなかった2ラウンド1分24秒、終始圧倒し続けてのKO勝利を収め、そしてついにイギリスのポール・バトラーとの4団体統一戦が12月13日に決まり、さらにはパウンド・フォー・パウンドランキングでも1位に選出され、その勢いは世界最高峰に至った現在もなお、とどまることを知らない。

そんなある種世界で最も有名な選手の1人である井上尚弥の試合の中から、今回取り上げさせていただくのは、2014年4月6日大田区総合体育館にて行われた、WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ、VSアドリアン・エルナンデス戦である。

アマチュア81戦75勝6敗48ストップ、日本高校初の7冠王、プロ5戦5勝4KO、WBC世界ライトフライ級4位、日本およびOPBFライトフライ級王者として、日本史上最速での世界王座獲得に挑む井上尚弥。

しかしこの試合、試合前から井上尚弥には試練が襲いかかったと言う。

過酷な減量の影響もあってか、試合3週間前に不運にもインフルエンザにかかってしまい、1週間は全く練習ができず、そこから10キロ近く体重を落とさなくてはならず、最終的には二日間の絶食、水分も取らないと言う過酷な状況でクリアし、試合に挑む状況となったと言う。

対するアドリアンエルナンデスは、日本に乗り込んで行う5度目の防衛戦。

32戦29勝18KO2敗1分。

ボクシング王国メキシコの雄。

WBC世界ライトフライ級王者を2度戴冠し、合計5度の防衛、好戦的なファイトスタイルからの強烈な連打で"ビックバン"と呼ばれていると言う。

そして運命のゴングが打ち鳴らされた。

圧倒的な前半戦

まずはお互い慎重に構え、井上尚弥の鋭いジャブ。

そして同じ左のフック、ジャブジャブと同じ左でプレッシャーをかけたところで、エルナンデスがフェイントを1つ。

それに井上尚弥のあまりに鋭いジャブがボディに突き刺さる。

前の手である左手の、ジャブでのボディーでこんなに強烈なのは、ある意味初めて見たかもしれない…。

さらに左ジャブ、しかし40秒経過、ここまでエルナンデスは一発のパンチを出せていない。

完全に試合をコントロールしている。

一発一発の左が見事に腰が入っており、そのジャブてのボディですごい破裂音が会場に響き渡る。

1分近くでようやくエルナンデスが左ジャブ、しかしそれに合わせる形で井上尚弥も左フック。

そしてワンツーでリング中央まで弾き返す。

さらに左、そしてツーを右ボディに入れて、リングの端まで吹き飛ばし、効かせる。

すげえ、ワンツーのボディで効かせるなんて、それこそほんとに初めて見た!

さらにコーナーに追い詰め、右のボディーストレート、さらに顔面へ。

左ボディー、右ボディ、徹底的にボディー狙い。

まだ1分半しか経っていないのが信じられない。

しかしそこでエルナンデスが左フックで前に出てきたところ、左ジャブで抑えて、解放して、右ストレート左アッパー左アッパーのダメ押し!

何という秀逸なコンビネーション、というか今のどっちかって言うとフックとアッパーの中間のスマッシュか!

そして外から入り、内側にひねる独特のアッパー、左ボディーのダブル、右左ボディー、右ストレートでロープへ。

とんでもない圧倒で1ラウンド終了。

楽勝ムードが漂う中、第二ラウンド。

左左左左左。

鋭い左で牽制し、左フックに左フックを合わせるカウンター!

そして右ボディーストレート。

完全に井上尚弥の距離。

エルナンデスのジャブも完全に躱す、見切っている。

さらにボディボディボディ。

エルナンデスが顔を歪める。

さらにまたも左ジャブからのワンツーの右ボディで、エルナンデスの体が揺れる。

効いている。

さらには終了間際左ボディーが効き、動きが止まったところに、アッパー、ショッピングライト――アッパー、チョッピングライト!

ヴォルグ・ザンギエフのホワイトファングの連打が炸裂!

たまらず逃げるチャンピオン、エルナンデス。

解説も凄まじい力を見せる、と絶賛。

3ラウンドも丁寧なボクシングから、右ストレート左ボディのコンビネーションをぶち当てる。

しかし徐々に、井上尚弥の動きが止まっていっているように感じられる。

パンチも、やや手打ちになっているような?

なぜか?

インフルエンザ、減量苦、それにより左足が攣る

驚くべきことだがインフルエンザ、過酷な減量、その影響によって3ラウンド終了時、井上尚弥の左足の太ももの裏、そこがつってしまっている、もしくはつりそうになってしまっていると言う話だった。

ここから井上尚弥は、過酷な旅路となる。

その影響は4ラウンド早々から現れ、瞼の上を切られたエルナンデスが接近してのボディー連打をまともに食ってしまう。

さらにカウンターも、足が動かず手打ち。

ステップワークが消え、ベタ足。

パンチの威力も半減。

どうする?

これまでのラウンドとは、もはや別人。

踏み込みが浅いから、ボディーも届かない。

のしかかられると、右足が突っ張っている。

踏ん張りが効かず、右足でケンケンしてる。

…これはやばいぞまじで。

もうこんなんだったら、組み立ても体重乗せるも何もないぞ?

よくこんな状態でしのげるものだ……しかしそんな中で右のストレートが危うくカウンターになってしまうところ。

左足が利かないから追い打ちができない。

ふと、右足が効かなくなったはじめの一歩の、鷹村守のリチャード・バイソンとの世界統一戦を思い出した。

同じような展開があり得るのか?

5ラウンド、ポイントはフルマークでとっているが、もはや井上尚弥の動きは完全に止まる。

しかしそれでも井上尚弥は慣れて、その動きの中でできることをしようとしているようだった。

さすがは天才、いや怪物。

的確に右足を軸に駒のように体を回転させて、ジャブ、フック、カウンターを炸裂させる。

そして突っ込んできたところにアッパーからのチョッピングライト。

じっくりじっくりじっくり、丁寧に丁寧に、右足を悪化させないように戦っている。

そんな十分に相手を引きつけて、飛び込まなくても当たる左ボディを突き刺す。

すげえ。

正しく超高等テクニック。

しかしさすがにそんな中相手の左右フックをまとめて食う場面も見られる。

…がんばれ。

がんばれ井上尚弥。

リアルタイムじゃなくても、鳥肌が立ち、応援してしまう戦いがここにはあった。

すごい、残り20秒、右足だけで踏み込んでの、ワンツー。

神業だ…。

しかしどうしても体重が載せ切れないこの状況の中、井上尚弥は最終ラウンドまでもたないと判断し、打ち合いを挑もうと覚悟を決めたと言う。

そして第6グラウンド。

奇跡のホワイトファング炸裂!

左フックの交錯から始まり、ジャブジャブジャブアッパージャブジャブジャブで距離をとり、右ストレートの連打、前傾しての、現在の状況でのできる最善。

接近戦、アッパーとフックが交錯し、そのうちの一発が頬をとらえる。

リスクを取り、危険を承知で、勇気を持って、足を止め、体を捻り、体重が乗らない分ためを作り、カウンターカウンターカウンター!

すごい。

ほんとに芸術的とすらいえる、

なんかほんと涙出てきた…

口を半分開けて、じっと相手を見つめ、集中に集中を重ね、被弾しつつもボディボディ、さらにボディーをもらいながらも、右フック、一瞬の左フック、じわじわと前に出て左フック、圧力をかけられても前に出て、華麗なる動きは捨てて、ただ勝利に、勝利に向けて、やせこけた満身創痍の狼が、最後の力振り絞って足を使い、間合いを図り、

左右ボディ。

フックフックボディーを食っても、下がらず、フックフックワンツー。

左、右フック、

効いた。

この状況下でできる、最大限に体重を乗せた一発が、ついに効いた。

左、右ストレート、これも効いた。

すごい、すごい。

ストレート、左フック、ここで一旦下がり、なぜ下がるのかわからず、エルナンデスが飛び込んできたところに左ジャブ、息を止めて、再び飛び込んできたところにワンツーで磔にして、左アッパーからの右チョッピングライト!

ここでまさかの、ホワイトファング炸裂!

すげええええええええええええ!

これ完全に漫画だろ!

なんかよくわかんないんだけど微妙に泣いてんだけど

大歓声!

そしてそのまま、エルナンデスは戦闘放棄、試合終了、井上尚弥が的にダイブ、勝利、井上尚弥、世界チャンピオン!

日本史上最速の世界チャンピオン誕生!

いやそれよりも、本当に、あんな状況の中、自分にできることを選択し、自らの身を犠牲にして、前に出て、前に出て、前に出て、そしてその天才のきらめきを、ひらめきを、最後の最後の瞬間に見せつけ、一撃で切って落とした!

個人的にはじめの一歩が私は大好きなので、最近そのボルグザンギエフが戦った、そして世界チャンピオンになった、世界戦、それを思い出していた。

逆境の中前に出て、前に出て、ホワイトファングで奪った、その奇跡の世界戦を――

まさしく銀狼、今の私には、井上尚弥がそう見えた。

実写版のヴォルグ・ザンギエフ、ホワイトファング。

それが、大逆境の中、まさに漫画張りの状況の中で炸裂した、日本どころか世界中が知るべき、奇跡の名勝負がここにはあった。

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