“リアルはじめの一歩”内藤大助の必殺技が小松則幸との統一戦で炸裂!!
リアルはじめの一歩
内藤大助。
いじめられっ子から拳一本で成り上がり、その野生的な動き、強烈な連打を武器にKOの山を築き、実際にそのCMにおいて幕ノ内一歩のデンプシーロールさえ再現してしまった、まさにその名通りのリアルはじめの一歩。
世間的には亀田兄弟との因縁の方を取り沙汰される方が多いが、実際のところこれだけの実績を保有しており、私も一度、そのリアルデンプシーロール、それが炸裂した試合をご紹介させていただいた。
そして今回は、その彼の別の面が強烈に炸裂した試合として、2006年6月27日に行われた、史上初の日本、東洋太平洋統一タイトルマッチ、小松則幸との戦いを取り上げさせていただきたいと思う。
その時点で内藤大助は32戦28勝18KO2敗2分け、日本フライ級チャンピオン。
日本王座防初衛戦をタイトルマッチ史上最短1ラウンド24秒で決めておきながらも、2度の世界挑戦失敗、しかしそれを乗り越え3度目の日本防衛を果たし、31歳にして3度めの世界挑戦をつかもうと言う、負けられない戦い。
対する小松則幸は28戦21勝9KO2敗5分け、東洋太平洋フライ級チャンピオン。
それまでにOPBFのタイトルを5度防衛しながらも失敗し、さらには世界タイトル挑戦も失敗し、一度は世界戦線から大きく後退しながらも、再びOPBFフライ級王者に返り咲き、その時のインタビューで日本王者内藤大助との王座統一選を要求、この一戦にこぎつけ、やはり小松則幸もまた27歳にして、再びの世界挑戦を見据えていた。
チャンピオン同士のタイトルをかけた、画期的にして、世界挑戦をかけたものと言われたこの戦い。
試合前からお互いのボルテージが最高潮に高まっているのが見て取れた。
これはもしや、最初から飛び出すのではないか?
日本/東洋太平洋統一マッチ
しかしゴングと同時、対角線上に一直線ではなく、意外にもリング中央で、しっかりと距離をとってお互い見すえる。
冷静な中、内藤大助が先手をとって、ワンツー、そしてジャブ。
さらに飛び込んでの思い切った右ストレート、左フック!
内藤大輔やばい、これ冷静じゃないかもしれない(笑
しかもその左フックが小松則幸の顎をまともに捉え、いきなりぐらつく。
これタイトルマッチだよな?
さらに詰めていき、左フックに右ストレートを合わせて、左フック、左ボディー、ボディーの連打、そしてオーバーハンドの右。
やる気満々すぎる、1ラウンドから一気に佳境!
しかしここで、軽く息を吐いて深呼吸、と思ったらいきなりの内藤大助の右ストレートが再び小松則幸の顎をとらえる!
なんと言う当て感!
そこから内藤大助がL字ガードから、まさかのフリッカー。
この人ほんと何でもできるな!
しかしそこからワンツー、飛び込んだり、そういったようやくというかやりとりが行われる。
さすがにこの勢いのまま終わらないか。
しかしそんな中でも、内藤大助伸びるワンツーが何度も何度も小松則幸の顔面をとらえるシーンが見られる。
第二ラウンド、いきなり内藤大助が飛び出し、小松則幸がカウンター。
コーナーに詰める、振り回し、クリーンヒットを取り内藤大助がペースを握る。
しかし小松則幸もひるまずに、連打で返す。
3ラウンド4ラウンドも内藤大助はクリーンヒットを取るが、小松則幸は非常に打たれ強く、ガッツがあり、倒れたり引く事は無い。
逆に時間が進むにつれてお互い手数が少なくなる不思議。
ようやくここで、タイトルマッチらしく落ち着いてきたと言うことか。
という事はここから、硬さが取れて、お互い本来の力を出すと言うことか。
5ラウンド、小松則幸はスピードが出て、フットワークが冴える。
内藤大助の変則的な動き、パンチにも慣れたと言うことだろうか、クリーンヒットが少なくなる。
逆に小松則幸のパンチが、スリッピングアウェイをされているが、内藤大助の顔面にあたり始める。
しかしその上で、その動きを見切り、避けたらカウンターを合わせるあたりは、さすがの内藤大助の試合巧者ぶりと言うことだろうか。
とらえどころのない、まるで一枚の木の葉のようだ。
第6グラウンド、迷いなく内藤大助が飛び出、まるで音もなく近より、自然なワンツー。
そしてフック3連打、ワンツー。
動きに迷いやためらいが全くない。
ジャブジャブジャブジャブリバーブロー。
そして小松則幸が飛び出してきたところに右のカウンター。
間合い、タイミングを見きったか?
そして右を大きく放って、ジャブの差し合い。
そこからこの試合、ほとんど放ってこなかった、ショートの非常にコンパクトな右アッパー。
それは一瞬顎をはね上げ、小松則幸は警戒し、そして――
飛燕炸裂!
言葉を失った。
一瞬何が起こったのかわからなかった。
そして、ようやく、気づいた。
ライトクロス。
それは拳を下げ、アッパーから途中で軌道がフックへと変わる――はじめの1歩の真田一機、そして現在ではヴォルグ・ザンギエフが使う、浜団吉が作り上げた手首から先の急激な捻りによって起動やタイミングを自在に変化させて相手を翻弄する――飛燕、のような。
だからこそ、それはコークスクリューのような効果も秘めており、それを食った小松則幸はのけぞり、何とか踏ん張ろうと手足を動かしていたか、そのまま崩れ落ちるようにダウン。
まさに衝撃の一撃、小松則幸は足に来ている、当たり前だ、こんな一発食らって、効いていないわけがない。
そこへ内藤大助おそいかかり、右フックの連打、そこからワンツー、ストレートへ繋げ、一気に、それこそあっという間にノックアウト勝利を奪ってしまった。
呆然唖然。
一瞬自分が見たものが信じられなかった。
喜び走りまわり叫ぶ内藤大助。
小松則幸は茫然自失の様子。
もしかしたら倒された本人が1番よくわかっていないのかもしれない。
相手を倒すことだけを考えて挑んだという試合、解説にその倒した右拳の感触はどうでしたかと聞かれ、
「あんまり覚えていない、でもなんとなく、よくわかんないごめんなさい」
それだけ無我夢中、もしくは無心で、融通無碍の領域にいたと言うことだろうか。
それとも謙虚に、相手のことをおもんぱかっての発言と言うことだろうか。
いずれにせよ、素晴らしい領域にいる人の言葉といえるだろう。
そして自分の事など歯牙にもかけず、とにかく応援してくれた皆、それに対する感謝を何度も何度も告げる姿。
しかしそれにしてもほんと奥さんはきれいだなぁ、きれいだな、、あすいませんなんでもないです…。
そして改めてスローモーション。
あまりにも鮮やかでコンパクトなショートアッパー。
そして体を沈み込ませて、腰に据えてアッパーと見せかけての体を捻っての、右フックというかチョッピングライト、それが小松則幸のアッパーに対しての見事なカウンターとなっている。
本人はセンスがないなどと謙遜しているが、その変則的な動き、無尽蔵のスタミナ、一発の破壊力、さらには今回見せつけたあまりにも高度なテクニック、日本のボクシング史上においても、トップクラス中のトップクラスであることは間違いないと言えるだろう。
その試合中の獣の如き、機械の如き試合中の表情、立ち振る舞い、その終わった後の謙虚で愛嬌があり、その優しさのギャップにやられる人も多いと思われる、かく言う私もその1人だ。
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