ホイッスル! どんな逆境でも諦めない努力家風祭将が紡いだ軌跡と奇跡
憧れのキャラクター
サッカー漫画ホイッスルの主人公風祭将はある意味、私の憧れのキャラクターの1人だ。
サッカーは譲りたくない、勉強って言う親の希望と両立できる武蔵野森学園中等部に入り、しかし背が低いって言う理不尽な理由ではなからチャンスすら絶たれて、それでも諦めたくないと勘当覚悟で学校を移り、ホストをしている兄風祭功の元に転がり込む。
だけどそこで顧問香取夕子の些細な誤解からレギュラーと紹介されてしまい、恥をかき、失望され、それでもサッカーできないなら転校してきた意味がない、学校休んでも練習しなきゃ、と1人公園で練習を続ける。
そんな弟のために先生とも話をつけて、交換条件の家事も代わりにやって、そしてでっかいサッカーボールおにぎりを作って応援する兄貴。
そしてふと練習先の河川敷に現れた転校先の桜上水中学のエースである水野竜也に完敗して、一回も抜けないで、泣いて落ち込んでも、それでも自分で自分を奮い立たせようとする。
これぐらいの壁でへこたれちゃ…先が思いやられるよな
最終目標の壁はすっげぇ高いんだから…
これぐらいの事…で…
これ…
そして手当てする傍ら、かっこよくて器用な兄貴から、実は彼が自分のことを尊敬していると言う旨を伝えられる。
俺にも夢があったんだけど、辛くて追うの諦めたんだ
そのくせ親の期待に沿うのも嫌でホストやってる
だがお前は違う
自信持てよ!
お前は絶対無理だって言われた武蔵野森に合格した男だぞ!
俺はお前のこと100%信じてる!
だからお前も自分の力を信じろ!
そして兄から渡されたビデオを、そのまま河川敷に引き返して練習し続け、朝方の水野がランニングに来る時間まで休まず続け、そしてジュニア選抜に出たこともある水野を一週間前にはフェイントもろくにできなかったにもかかわらず抜き去る。
努力に次ぐ努力
そしてサッカー部に戻るために授業中も起きていられず、廊下に立たされてもなお眠り続け、倒れて脳震盪を起こすまで疲労困憊になってもなお、努力を続ける。
そんな彼を見ていた水野は、やる気のない先輩を焚き付けて、キャプテンの座を賭けた勝負を持ちかけ、その中核として風祭を誘った。
そして風祭は、その想いに応えようと、みなとハードな練習をした後も指示していただけの水野と特訓を続け、途中離脱して戻してしまうほどの疲労を溜め込む。
さすがに水野が冷や汗を流す。
やめるか?
それに風祭は青い顔をしながら、手のひらを向ける。
…いい。
大丈夫…だから
楽しくて、苦しいけど全然辛くはないんだ、今
それに水野はハッ、とする。
疲労困憊、青い顔、乱れた息、ふらついた体。
それでも風祭の瞳は、まばゆいばかりに輝いていた。
それに試合まで時間ないし…みんなの足、引っ張る事はしたくないんだ!
その想いが、どうせ先輩に勝てる事はないと思っていたそのチームメートの心を動かし、そして奇跡の架け橋となった。
がんばって、がんばって、がんばって。
打ちのめされても打ちのめされても、それでも、自分の気持ちを信じて、立ち上がって、そして前に向かっていく。
しびれた、なんてかっこいいんだ、憧れた。
身長146センチの、まるで女の子みたいな顔に、私はその心の底に、漢の魂を見た。
こんなふうになれたら、こんなふうに生きれたら。
そんなふうに思うほどの、それは爽やかな一陣の風のようだった。
私の人生の生き方の、1つの指針となった瞬間だった。
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