“天才”畑山隆則vs”KOキング”坂本博之 パワーvsスピードの打ち合い制したのはヴォルグのホワイトファングだった!
日本史上最高試合
日本ボクシング史上においてBEST BOUTの1つとされる、すさまじい名勝負があると言われる。
それはこれまでもいくつも散見されてきたが、その中でも特にその声が多いものの1つとして、天才と言われる畑山隆史と、KOキングと呼ばれた坂本博之との1戦が挙げられるだろう。
2000年6月11日、日本人史上4人めとなる世界2階級制覇を達成した畑山隆則は、そのマット上で次は坂本選手とやりますと公言。
坂本博之は新人王獲得からわずか10ヵ月後に日本ライト級チャンピオンとなり、その後世界タイトルに三度挑むがいずれも失敗、しかしその3度目の戦いでは2度もチャンピオンをマットに這わせるなど、その左右の強烈なフックによりライト級国内最強の称号を欲しいままにしてきたという。
その評価が、2回も世界チャンピオンになっている畑山隆則にとっては、決して許容し得ない事実だったという。
畑山隆史は、俺が売った喧嘩だから、責められるものより攻めるものほうが強いと話し、
坂本博之は、倒れないよ絶対、絶対倒れんと話した。
そして今世紀最高の日本人対決といわれた決戦は、幕を開けた。
その時点で畑山隆史は25歳、26戦23勝18KO1敗2分け、WBC世界ライト級チャンピオン、スピードとテクニックを兼ね備えたボクシングで日本人4人めの2階級制覇と紹介され、
対する坂本博之は29歳、39戦35勝25KO4敗、WBA世界ライト級14位、日本最強のスラッガー、4度目の挑戦で悲願達成になるかと紹介されていた。
試合前、顎を上げて睨みつける畑山隆則と、頭を下げて視線を交えずに集中力を高めているのだろうか坂本博之という対照的なそれは佇まいとなった。
試合開始、すでに畑山隆史がリング中央、それに坂本博之が向かうという構図。
坂本博之の剛腕フック
ファーストコンタクトは、手を伸ばす畑山隆史に、坂本博之が右クロスを合わせる。
一発目から、たぎっているのは坂本博之か?
さらにボディー、左フック、それに畑山隆史はステップからの飛び込んでの右、ダブル。
初っ端からやる気パンパン!
まさかの坂本博之、デトロイトスタイル。
畑山隆則のアッパーのダブルに坂本博之の竜巻のようなフックフックフックフック。
坂本博之のフリッカー気味の左に、今度は畑山隆史が右のクロスカウンター。
さらに今度は坂本博之、ボディボディボディボディ、まだ1分も経ってないというのに濃密すぎる!
それに今度は畑山隆史に形でコーナーに追い詰めアッパーアッパー。
坂本博之のフックは正しく剛腕、まともにもらえば一発でいってしまう可能性大。
しかし畑山隆則は針の穴をつくような性格のフックで対抗。
コーナーで坂本博之がフックで振り回せば、畑山隆史がワンツーワンツーで真ん中を撃ち抜く!
しかしこれだけが激しく撃ち合って、未だクリーンヒットがないというのは、お互い非常に高いレベルを持っているという証左。
しかしそんな中、2分半過ぎに突然放たれた坂本博之のアッパーが畑山隆史の顔面を捉え、二発目もヒット。
横から縦の急激な変化。
最後はお互いの左フックカウンターとなり1ラウンド終了。
これはすげえな…
思わずため息をついてしまう。
第二ラウンド、畑山孝則が飛び出し、坂本博之が迎え撃つ。
リング中央で、激しく打ち合い、アドバンテージを握ろうとする。
しかしさすがに自力は坂本博之が上か?
しかし1ラウンドから気になるのが、坂本博之のボディーの右フック、それはさすがに当たっているが、ダメージが積み重なっていくのか?
さらに左ボディ、しかしこのランドから徐々に畑山隆則の右のフックというかチョッピングライトが顔面を捉え始める。
それ以外、左の差し合い、手数、ともにほぼ互角というところか。
第3ラウンド、このラウンドから徐々に、畑山隆史が足を使って、リングを丸く回り始める。
しかしそれも一時の事、またリング中央で足を止めての打ち合い。
しかしここから坂本博之がボディーに狙いを集中、と思ったら1分過ぎにそこから顔面へ変化。
さらにそれに畑山隆則が左でカウンター。
さらにアッパー、フックでカウンター、もしかしたら畑山隆史、坂本博之のリズム、打つ癖を把握し始めているのか?
すると坂本博之もリズムを変えてショートのアッパー、ストレートで対抗。
あまりにも目まぐるしい展開。
しかしそこから畑山隆史の右ストレート、それが有効に決まりだす。
だがそれに坂本博之はフックの連打連打連打手数で対抗。
4ラウンド、やはり畑山隆則が飛び出し、猛烈な左フックを叩き込む。
少しだが、坂本博之が鈍ったか?
と思ったらワンツーの右のボディーのストレートで、ロープまで吹き飛ばす!
それに畑山隆史にも再度警戒心を高めたようだった。
さらにボディの強烈なフック、元めいのフック、衰えたと思ったのは勘違いだったようだ。
どうやらスロースターター、ラウンドが始まってからエンジンがかかるので少し時間がかかりそうだった。
むしろ強烈なフックフックフックで畑山隆則を追い込んでいく。
ここにきて畑山隆史、ついにアウトボクシングを選択。
天才畑山隆則のアウトボクシング
ドクターチェックを経て、畑山隆史一瞬の隙をついてフックフックフックフックストレートの五連打!
しかし坂本博之も連打連打で盛り返す、男の戦いがここにはある。
血が、たぎる…
5ラウンド、ここで初めてリング中央で始まり、さすがに少しお互い疲れたのか、しばらくクリーンヒットが出なくなる。
しかしここから畑山隆史の右ストレートが輝きだす。
しかし接近戦は坂本博之か、と思わせて畑山隆則もアッパーを合わせ、本当にお互い持ち味を最大限まで発揮。
てかボクシングの試合で、本当に流すところが全然ない…
さらにここで坂本博之がワイドスタンスからの左、左ボディー、左が効果を発揮。
しかしそこに畑山隆史に、的確な左ストレート、そして右を合わせ、初めて坂本博之。
ぐらっとくる。
さらに畑山隆則の右フックが顎を捉えるか、踏ん張る。
追撃の畑山隆史ジャブ三連打からの右ストレート、ついに拮抗が崩れてきたか?
第6ラウンド、ここにきて対決は完全にスピード対パワーとなった。
坂本博之は完全にボディ狙い、畑山隆則は顔面で意識を絶とうとしているのか。
接近戦になると坂本博之の回転力、そしてパワーが勝るか。
本当に強い、お互いほんとに強い。
そんな最中、終了30秒前、右フックからの左フック、そしてチョッピングライト、さらに右フックが坂本博之の顔面を捉え、頭部を捉え、失速。
接近戦で畑山隆史体こと振り回すような右フック。
これほどキックをして、お互い全くあきらめず、持ち味を出し切る試合というのもないのではないだろうか。
しかし徐々に坂本博之の足が止まり、追いきれなくなる。
しかし9ラウンド1分近くでロープに追い詰め連打をまくし立て、意地を見せたかに見えたが、そこでおそらくは畑山隆則狙っており、タメており、そこから踏み込んでのワンツー、そこから体ごと振り回す右フック!
ガクンとなったところに、追撃のチョッピングライト!
さらにもう一撃、しかしそれでも坂本博之は倒れず、そこに畑山隆則はボディーを追加。
ロープに追いつめてストレート、フックフック。
ここまでやられて倒れない坂本博之の方が、もしかしたらすごいかもしれない。
さらに右のクロスカウンター、レバーブロー、アッパーアッパーフック。
はああああすげええええ。
すごすぎて見てて疲れてきた…
なんでこんな畑山隆則の渾身のストレートからのラッシュに耐えて、さらに打ち返すこともできるのか…
次に10ラウンド、もはやKO決着が想像つかなくなったこのラウンド、畑山隆史の開幕ダッシュもなく、油断したこの瞬間、それは突然訪れた。
ヴォルグ・ザンギエフのホワイトファング
ショートのアッパーからの、チョッピングライト。
ホワイトファング――
はじめの一歩の、ヴォルグ・ザンギエフの必殺技。
ずっと下げていた顎、それにより上げさせて無防備になったらそこに、あまりにもスピードの一撃で、意識を刈り取る。
巨像が倒れた。
一瞬、一瞬、それで、ワンチャンスをものにした。
あまりにも、それまでの経緯を考えればあまりにも呆気ない、けれどもそれまでのすべての伏線、そして技術が集約された一撃。
この超絶激闘の幕を引くに、あんまりにもふさわしいコンビネーションといえるだろう。
凄い試合だった。
本当にそう思う、まるで自分が試合をしたかのような…
そして試合後畑山隆則はインタビューで
坂本選手がやっぱり…坂本さんが頑張ったおかげで、こういう結果に…僕も、1つ間違ったらやばいパンチ何回もあって…まぁ何とか頑張ってね、根性だけは負けないと思って
けど坂本選手も、僕に負けない位、僕以上の根性があって倒れなくて、強かったです…
二度とやりたくないですね!
とある意味皮肉げに、力強く、彼の強さ、検討を讃えていた。
世界レベルの打たれ強さと、世界レベルの精神力を持った選手で、すごい選手でしたね!
そして次の夢と聞かれ、
ありませんね笑
これが最後のつもりで今回も頑張ってきたんで。
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