井上尚弥最速KO! 巨人退治となったジェイミーマクドネル戦!!
マーロン・タパレスをパーリングで攻略
2023年12月26日有明アリーナにおいて、NBAスーパー、IBM世界同級統一王者のマーロン・タパレスと対戦し、ボクシング史上2人目となる2階級での4団体階統一を達成した井上尚弥。
その試合において早いラウンドではダウンを奪うも、そこから対戦相手のタパレスが極端な範囲でのL字ガードに加え体をのけぞらせることにより直角に打撃をもらうことを回避し、
さらにはそこから頭と頭がくっつくほどの接近戦に持ち込まれ、有効な一発が放てずにいたものの、左ジャブによる左の拳のパーリングを行い、弾き飛ばし、正面を向かせ、そこから右ストレートを当てるという超絶技巧によりノックアウト奪うという神業を見せつけた。
そんな世界でいわれている神がかり的なパワー、圧倒的なスピードに加えて、人智を超えたテクニックを備えた井上尚弥が迎えた、あまりにインパクトなる戦いがあるという。
ジェイミーマクドネル。
英国における、そしてヨーロッパにおける様々なタイトルを獲得し、IBF、そしてWBA世界バンタム級世界王者として10年間無敗を誇り現れた、井上尚弥の3階級制覇という偉業達成のための巨大な壁。
それはその実績、実力とともに、物理的な意味も伴っていた。
身長175センチ、リーチ182センチ。
同階級である井上尚弥との身長差10センチ、リーチ差12センチ。
その上前日計量にマクドナルドは異例ともいえる1時間以上もの遅刻をしたといい、試合当日には12キロもの増量を果たしたという話だ。
文字通りの巨人。
ボクシングで実現していいのかと思えるほどのレベルの。
巨人ジェイミー・マクドネル
金色のボクシンググローブで貫禄を見せるジェイミーマクドネルに対して、シンプルな真っ黒なグローブで観客を煽る井上尚弥。
動かない視線が、全くの無表情が、これからの嵐の前の静けさを思わせる一幕だったかもしれない──
向かい合う両者、文字通り頭1つ分違う。
リーチが重要視されるボクシングおいて、これは果たして──
ゴング、お互いステップを刻み、ジェイミーマクドネルが激しく上半身を揺らす。
そのジャブを悠々と外し、さらにボディーへのジャブを切る。
どちらが大きいのか、王者なのかわからないほどの貫禄の違い。
開始から37秒、井上尚弥は一発のジャブを放っていない。
そしてファーストブローは、ボディーへのジャブ。
さらにお得意の、アッパーからショッピングライトにつなげるホワイトファング。
それで体制を崩しておいて、一気に踏み込んで間合いをつぶしての左ボディー!
鈍い音が会場に響き渡る。
さらに左フック左フックと巻き込み、頭を押さえておいての左ボディ。
さらに踏み込んでの左ボディー、一発一発の踏み込みがあまりに鋭く大きいので、逆に井上尚弥の方が巨人になったように錯覚する。
そして相手の左に左フックをかぶせ、じっと見つめて威嚇しているのか、トドメを狙っているのか、ワンツースリーと攻め込み、相手の腰が引けたジャブを相手にせず、あまりにも大きく巨大なハンマーのような左フックをテンプルに!
ぐらつかせ、そして右ストレートからの左アッパーという対角線上の攻撃!
まさかのボディーでなぎ倒すという荒技。
立ち上がるようとするマクドネルを仁王立ちでにらみつけ、左フック左フック、そこから右フックとその場から逃さず、右、左、ワンツースリーフォー、それが顔面に炸裂し、さらに右、左、右は貫通したいんじゃないかという勢いで顔面のそばを走り抜け、レフェリーがストップ。
あっという間。
本当にあっという間な、瞬殺劇を見せつけてしまった。
これが世界最速の3階級制覇に、それもリーチ差12センチの巨人にいろんな男の結果だとは考えられない。
まさしく解説がいう通りの、もうKO。
実際スローモーション見て、踏み込んでいるときに相手のカウンターをややもらっているものの、構わず勇気を持って踏み込んでいるすごい、まさに王者としての維持とプライドと誇りを見て取れるというものだった。
そして井上尚弥の、
皆さんこれがボクシングです。
早すぎるとかいうクレームはちょっとご勘弁ください。
キングオブキング、モンスター井上尚弥がどこまで行くか見届けられる現代に生まれた後に感謝しながら彼の活躍を追って期待していきたいと思う。
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