鬼滅の刃 超感動涙腺崩壊19話徹底解説,武道家視点も圧倒的戦闘描写,後世に語り継がれるべき圧倒的傑作だ!
妥協無く作られた本気の作品
まず率直に、一言。
絶対見て、損はありません。
もっと言えば19話まで見て、そしたら人生観変わるほど感動する方もいるでしょう。
ここまで言ってなんですが、おそらく知識がなければその本当の意味で楽しむことができないと思います。
まず最初にお話ししたいのは、この作品が本当に本当に妥協なく、本気で作られた作品だということです。
恋愛も、特殊能力もなく、あるのはひたすら努力
まずすごいのは、この作品は基本的に恋愛が出てきません。
いわゆる萌えキャラがいけません。キャラデザイン自体が非常に可愛らしいので勘違いされるかもしれませんが、ギャグパートすらかなり控えめです。
そして女性キャラが圧倒的に少ない。
そしてなんといってもすごいのは、特殊能力がありません。
主人公である炭治郎は、ひたすらに努力します。泣けてくる位努力します。
あまりにも正攻法ゆえ本誌での苦戦
彼は第1話で、本当に愛する6人の家族のうちの4人を失います。
そして最後の1人である妹が、鬼になり果ててしまって、襲われてしまうんです。
ここまで見ている時点では、ある意味ありきたりな話かなぁなんて思ってました。
だけど妹である禰豆子は、兄が抵抗せずにただひたすら正気になるよう呼びかける声に応え、現れた討伐隊の前で、鬼になってるって言うのにその身を呈して兄を守るんです!
そして主人公である炭治郎も、妹のために命がけで戦う。
ベタです、正攻法です、あまりに無謀です、しかもタイトルが鬼滅の刃と、全く気をてらったところがありません。
やはりというか噂ですが、当時ジャンプではずっと最下位争いをしていたようです。ジャンプは人気制なんで、1番下が続くと打ち切られてしまいます。
私は小説家をしています、駆け出しの作家は、とにかく何かしら目につくように、奇抜さが求められます、まっとうなものなんて見向きもされません。
それもこの作者はわかっていたはずです、わかっていたはずなんです、だけど彼らは正攻法できたんです。
そして、奇跡を成し遂げたんです。
登場人物のひたむきさ
炭治郎は修行します、ボロボロになりながら修行します、生きるか死ぬかです、妹のために毎晩寝込むような毎日、さらにその修行期間が、なんと2年にも及ぶのです!
私は知りませんでした、今このジャンプで、こんなにまっとうな少年漫画があったなんて、、、
彼はただただ、ただ1人残った身内である禰豆子のために、全てをなげうって、強くなろうとしたんです。
本気の家族愛
修行を終えて、眠り続けていた禰豆子と抱き合うシーンが忘れられません。
お前なんで急に寝るんだよ、ずっと起きないでさぁ、死ぬかと思っただろうが!!
もう画面が見えませんでした、こんな感動的なシーンを見たことがありませんでした、下心なんて一切ない、本気の家族愛は、アニメの中にありました。
彼は常に、妹の禰豆子のことを思っていました。色恋沙汰に走ることもなく、ただ復讐の鬼になることもなく、地位も名誉も追い求めずに、ただ妹の禰豆子を人間に戻すただそれだけのために、、、
まるで映画! 世界で話題の第19話
そして話は飛んで、問題の19話に至ります。
彼は、糸を操る鬼と戦っていました。
戦況は絶対的な絶望的。
強靭な糸によって、刀身は3分の2からへし折られてお。、全身はその凶暴な膂力によって打ち付けられたためボロボロ、、、
そして逃げ場のない状況に、もはやこれまでかと思ったその時、鬼となった妹が炭治郎をかばう。
しかし敵の鬼が、その家族愛が欲しいと、妹をさらってしまうのです。
普通の漫画だったら、ここでお兄ちゃんが怒りのパワーに覚醒して全てを解決してしまいます。
緻密で説得力のある武道描写
しかしここからすごいのは、炭治郎はむしろ感情を殺して、冷静に、集中して呼吸を整え、最も精度の高い最後の型を繰り出そうとするのです。
私はこの作者は武道の心得があるのではないかと疑っています。
それぐらい、戦闘描写や心構えや間合いの捉え方は素晴らしい。
全集中、水の呼吸、拾ノ型・生生流転!
私はこのフレーズが、まるでイチローなどが行っている、一流のパフォーマンスを行うためのルーチンのように思えてなりません。
圧倒的に間合いが遠い相手に対して、炭治郎はどんどん詰めていきます。
しかし敵はさらにその糸を強靭にして、炭治郎を絡め取ろうとしてしまいます。
走馬灯が駆け巡るほどの窮地を、唯一無二の勝機に繋げる
炭治郎の言葉が、いつもですがその時はさらに印象的でした。
ダメだ、この糸は切れない、絶対負けるわけにいかないのに、死ぬ、負ける、死──
瞬間、彼は今までの人生を一緒にして駆け抜けます。
実はこの回、前半で仲間が死にかけている時、じいちゃんを見たと言い、それを手当てした隊員が、それは走馬灯で、人が死ぬとき助かる方法を探すために人生を振り返ると教えています。
すべてはこのための伏線でした。
そして彼は遠い昔に父に習った呼吸を思い出し、無理矢理その呼吸に変え、その反動が来る前に、迫りくる糸を避けようともせず、間合いを一気に詰めていきます。
自分に檄を飛ばします。
走れ
禰豆子を守るんだ
隙の糸――元来的に本人にしかわかりえない直感を視覚化
隙の糸
これは、ある超有名レーサーが、絶好調の時に行くべきコースが光って見えた、飛んでくる球が止まって見えた、なんとなくこの蹴りが当たるとわかった。
そういった、武道的に言えば直感に近い感覚でしょう。
糸と表現しているのは、ただ振り下ろすのではなく、その間合いを詰めて、勇気を持って詰めて、そしてそのまま自然に無理なく剣を振り下ろす必要があるから。
私はいろいろな創作物を見ましたが、これほど素晴らしい表現を見たことありません、これは驚嘆に値するレベルです。
視えた、隙の糸!
その瞬間、私は炭治郎と一緒にいつも叫んでいました!
しかしその時、彼はこう叫んでしまいました。
今ここで倒すんだ――たとえ、相討ちになったとしても!
今ここで倒すんだ!
たとえ、相討ちになったとしても!
だめでした、ここでも涙腺は決壊しました。
彼は、このとき敵の強さ、そして危険性を承知の上で、この唯一無二のチャンスを生かさなければ次はないと察し、ただ禰豆子のために、自分の身を犠牲にしてこの敵を倒そうとしたんです。
その時私は思いました。
だけど炭治郎、どうするんだ禰豆子は?
お前が死んだら、これから誰が禰豆子を支えたらいいんだよ?
なんでお前が幸せになれないんだよ!?
だけど物語は、ここで止まりませんでした。
感動の兄弟共闘
過去死んだはずの母が、禰豆子にかたりかけました。今のあなたは助けられる、だから頑張って、このままじゃお兄ちゃんまで死んでしまうわ、、、
禰豆子は目覚め、そしてかつてない技を発揮し、それにより敵の糸を焼き切りました。
焼き切ったんです、燃えていたんです。
だと言うのに炭治郎は全く怯みもせず、隙の糸に導かれて敵の首にその一撃をくり出しました。、
切れない、だけどその剣に、血がついていました。
その血が輝き、剣が加速しました。
これは兄弟の一撃だったんです。
炭治郎の叫びが私の耳に届きます。
俺と禰豆子の絆は、誰にも、引き裂けない!!!
どんなに打ちのめされても、守るものがある
どんなに悔しくても、前へ、前へ、向かえ、絶望、断ち
傷ついても傷ついても、立ち上がるしかない
どんなに打ちのめされても、守るものがある
守るものがある
この作品、後世に伝えられべき傑作だと断言します。
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