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【化物語】極まった掛け合い偏重キャラクター物語

2020年11月22日

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この記事を書いた人
青貴空羽

小説家にして極真空手家。
更に2年間の英国留学不治の病うつ病になった経験、オタク文化を発信する為ブログTwitterYouTubeを始める。

Twitter:@aokikukose

一度挫折するほど徹底したキャラ付け

実は化物語は1回途中まで読んで、挫折した記憶がある。

しかしあまりの人気ぶりに、改めてちゃんと通して観てみることにした。

そして気づいた、なぜ自分が1回やめたのかと、これほどまでに人気がある理由を。

一言でいえば、この作品は極まっている。

他の作品にもいえることだが、西尾維新の作品は、一切のブレ、遠慮がなく、とことんまでに彼の作風が隅の隅まで浸透していて、まったくの妥協がない。

この作品は、本人も語っていたが、とにかくダラダラとキャラ同士が喋っている掛け合いを楽しいな、と思ってもらえるように考えて作られたらしい。

メディアミックスが進んでいた当時、逆にそういうことが全く不可能だという思わせるような作品を作る、というコンセプトもあったという。

バトルすらものあくまで世界観の味付け

だからこそアニメ化が決まった時、映像化不可能と謳われた作品のアニメ化、という触れ込みがあった。

この作品は、基本的にはバトルがない。
いや実際戦ったり殺したりというシーンこそあるがそこにはバトルものには必須といわれる駆け引きや技の応酬、そういったものがすっぽりと抜け落ちている。

基本的には一撃で決まる。
もしくは戦闘前に決まってしまう。
そうでない場合は片方が一方的に蹂躙して、そこでは勝負がつかずに途中で何かしらのアイディアで収束する。

バトルというものはこれで難しい。
ダラダラと応酬が続けば、基本的にはそれが普通になってしまって、緊張感がなくなって、惰性になって、読者は飽きてしまう。

そういう意味では富樫義博も、基本的には一撃必殺のスタンスの傾向が強く、ハンターハンターになってからそれはより顕著になった。

化物語で西尾維新は、自分がバトルが書けないもしくは書かないと決めて、一切そういった描写を省いていったのだろう。

深い登場人物への造形と愛着

そのかわり徹底して、キャラクターを突き詰めている。
この物語の中には、一切おざなりとされたキャラクターがいない。

最初私が離れたのも、メインヒロインがいきなり主人公の口の中にカッターをつっこんだり、口の内側をホッチキスで留めたりとフィクションにしてもあまりにも極端な暴力性に引いてしまったというのが大きい。

しかし非常識、非日常とも取れるほどの極端なキャラの突き詰めによって、中途半端なキャラがいない、極端なキャラクターストーリーが出来上がっている。

それによってただの日常会話が成立しない、どこをとってもヤバいというか、イカレてるというか、見ててツッコミどころや笑いしか起きないような掛け合いが成立している。

それぞれのストーリーが最高潮までは盛り上がらず、あえて盛り上げず、だからこそそれぞれのストーリーが基本的にはヒロインの名前を冠したものになっており、ヒロインの魅力や、世界観の掘り下げに特化したものになっており、それ故いくら見ても、いわゆるパワーインフレや、惰性というものが存在しない世界観になっている。

極まっている。
ブレがない。
彼は徹底して、最初の、そのコンセプトを貫いている。

故にその世界にはまり込んでしまえば、そのキャラたちに魅了されてしまえば、ずぶずぶとハマり込むんでしまって、抜け出すのが難しい。

異才・西尾維新

これはまさに西尾維新、ひいては化物語ならではといえるだろう。

現代が生んだ西尾維新という異才、その1つの到達点である化物語という緩くて深くて浅くてだけど軽くて読みやすくて気づけば腰のあたりまでハマっているようなそんな物語、あなたもいちど味わってみてはいかがだろう?

ちなみに僕は八九寺真宵と神様になった後の千石撫子が好きです(笑

あの吹っ切れたと絡みかみまみた、そして覚醒後のイカれっぷりは最高です、別に年齢で選んでないんでそこら辺の誤解はしないでいただけるとありがたいです(汗

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