アントニオ猪木vsモハメドアリ 世紀の凡戦で閃いた13R究極ジャブ!

2024年4月10日

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世界初の異種格闘技戦

新日本プロレスの企画した格闘技世界一決定戦であり、世界的初とも言えるような異種格闘技戦であり、世紀の一戦とされた日本武道館での試合だ。

当時WBA、WBC統一世界ヘビー級チャンピオンだったモハメドアリが自民党議員で日本レスリング協会会長の八田一朗に、

「100万ドルの賞金を用意するが、東洋人で俺に挑戦するものはいないか?」

といつものビックマウスであり、リップサービスを、猪木が聞きつけ、それに900万ドル足して1000万ドルの賞金で、素手で殴りあおうと応えた。

そこから世界的なムーブメントを引き起こし、ついには実現に至ったビッグカードだ。

さらに同時に世界中で様々なビックマッチを開催し格闘オリンピックと言う体をとり、何とか1000万ドルの資金を回収しようとしたが失敗に終わったとか、戦前の対談や調印式で、猪木の顎をペリカンと例えくちばしを粉々に砕いてやるとアリが挑発したり、猪木がアリとは日本語で虫けらのことだと応えたりと、色々曰く付きの1戦でもある。

しかしそこは私は極真空手家として、この1試合の、格闘技としての価値を見出したいと思う。

様々な噂が流れてはいたが、近年ではそのルールが、来日するまでエキシビジョンだと思っていたモハメドアリ側の要望によって、頭突き、肘内、膝蹴り、頸椎や喉への打撃、立った状態での蹴り技が禁止されていた、と言うのが実際らしい。

猪木アリ状態

開始と同時に猪木はモハメドアリへとスライディング。

それに、立ち上がらなければ勝負ができないモハメドアリは、おいでおいでと手招き。

後はご存知の通りに、その状態から立ち上がらずにずりずりと這い寄り、モハメドアリも最初こそその足を蹴ったりしていたが効果がないこね、基本的に前かがみの状態で挑発を続けていた。

しかし恐るべきはアントニオ猪木かもしれない。

一応立ち上がるのだが、間合いに入るか入らないかのところですぐに寝転がる。

それだけモハメドアリのパンチを認め、警戒していたと言うことだろう。

ずっと散歩するような横向きで歩いたり、挑発を続けていたモハメドアリが、4ラウンドから足を蹴られて痛みを感じ、少しずつエキサイトする。

6ラウンドに後にアリキックと呼ばれる、滑り込みそのまま蹴り込むそれに活路を見出し、アントニオ猪木は一気に攻め込む。

しかし後はそれが繰り返されるだけ。

観客としては、退屈そのものであった事は想像に難くない。

結局のところこの試合のハイライトにして、唯一の見所であり、最大の注目ポイントは、13ラウンドだろう。

フリッカージャブが、猪木の意識を飛ばした

モハメドアリがその強烈な蹴りにより、足が利かなくなり、ステップを踏んではいるが、転ばされることが多くなり、それによりチャンスを見出したアントニオ猪木が、低い体勢から、一気にタックルをして、モハメドアリをグラウンドに持ち込もうとした。

しかしそこは超一流、稀代の天才ボクサーモハメドアリ。

今までと違う重心、体重のかけ方、それを完全に見抜いていて、それに完全に合わせようとしているのは明白だった。

低い重心から飛び込む獣のような猪木のタックルに合わせてだらりと下げたフリッカースタイルの、左ジャブ一閃。

ただその一発で、アントニオ猪木の腰が落ちた。

ただのジャブ、それもタメたりもしていない、ほとんど牽制のような一撃だが、それは見事に体重が乗り、正確に顎を射抜く、アントニオ猪木曰くまさに岩のような一撃。

完全に効いてしまって、それを確認したモハメドアリは舌を出し、アントニオ猪木の尻を撫でる。

勝負にこだわり勝負にした勝負師アントニオ猪木

結局それ以降はアントニオ猪木も不用意なタックルをせず、後はひたすらにお互いリングの上をぐるぐると回るそれだけの展開で終わってしまった。

結果世紀の凡戦と言われたこの1試合だが、私はその一言では片付けるつもりもないし、今では再評価されているらしい。

アントニオ猪木は、とにかく勝利、それにこだわっていたのだろう。

近年何人かのプロレスラーが、何の対策もなしにノリだけで総合格闘技のリングに上がり、ひどい秒殺KOなどを挙げられているのも見ている。

ただの話題作り、いつも通りやればいい、派手に盛り上がればいい、そういった考えで戦う事は簡単だ。

しかし世界の、超一流を相手にして、1分生き延びることがどれだけ大変か。

アントニオ猪木は、そういった真剣勝負の、本当の超一流のボクサーとの戦いが、経験がなかったにもかかわらず、結果として引き分けに持っていくと言う、戦いの体裁をとることに成功した。

そして同時に、モハメドアリと言う歴史的なボクサーの、その衝撃的なパンチ力も経験し、我々研究者に見せてくれた。

改めて、パイオニアとしてのそのあり方、その戦いに、焦点を当てたいと思う。

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