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死に至る病――うつ病闘病記㉕「パワハラモラハラ上司」

2021年10月19日

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この記事を書いた人
青貴空羽

小説家にして極真空手家。
更に2年間の英国留学不治の病うつ病になった経験、オタク文化を発信する為ブログTwitterYouTubeを始める。

Twitter:@aokikuunovel

辞めなかった未来を…

 派遣先からのパートを辞めるまでの間かなり色々とあった。

 警備の仕事はその性質上様々な書類や許可を貰わなければいけないから、いろいろな場所に赴き、書類をかき集めてハンコをもらいまくった。

 そして1週間が過ぎて、最後の日、いろんな重いが胸に去来した。

 仲良くしてくれた、よくしてくれた、パートのおばちゃんたち。

 もし派遣法改正がなければ、あってもあのコールタールが仕分けじゃなくて今まで通りの場所に配属してくれていたら――

 いろんなifが頭に浮かんでは消えていった。

 結局私は、辞める旨を、ほとんど誰にも話さなかった。

 たまたまコールタールと話したときに、近くを通りかかった俺をよくしてくれたおじさんに見つかっただけだった。

 彼は、引き止めてきた。

「なんとか残ることはできないのか?」

 私も何とか手を尽くそうとしたが、駄目だった。

 しかしそれを話されてもどうしようもないと考えて、結局何も言わずに、力なく笑うことしかできなかった。

 そしてついに、警備の仕事が始まった。

 衝撃だった。

警備、立哨、その本当の辛さ

 結局のところ、ずっと外に立つ仕事。

 しかも、歩くよりも、その場で立ち続ける方が、何倍もきついことを知った。

 自転車をこがせずにその場キープし続けることを想像したら、少しは近いかもしれない。

 しかも門の前で立哨してると、通り過ぎる人に声をかけたりかけなかったりの基準が曖昧だったり、建物で把握しておかなければいけない取り扱い事項だとかがあったりして、正直なかなか気が休まらなかった。

 初日、6時間立ち続けてから、膝と足の裏と背中が痛くてたまらなくなった。

 一時間半に1回警備室での監視カメラ確認の役割が回ってきたから、その時必死になって休んだ。

 11時過ぎに、フラフラになって家に帰った。

 そこから食事を作って、食べる。

 3日目までは誰かが一緒についてくれたが、4日目からは1人で立哨になった。

 車を入れたり、入れなかったり、説明を求められたり、敷地内へ自転車乗り入れ禁止など、様々なルールがあり、そして常にインカムから指示や叱責が飛んできて、精神的にもそして物理的にも耳が痛くなった。

 そして何より、新型コロナウィルスが本格的に蔓延しだしてきた。

コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言発令

 4月に入り、緊急事態宣言発令。

 東京のど真ん中で、人が行き交う公共施設で、マスクをつけているとは言え、生きた心地がしないと言うのも事実。

 しかしそれはみな同じなのだろう。

 死と隣り合わせに、人は、都民は、働いている。

 5月も中ごろにさしかかり、日差しが厳しくなってくる。

 夏の日の警備は、客の増減がある接客業よりも、もしかしたら厳しいものなのかもしれないと考えたりした。

 その辺りで、先輩が3人ぐらい辞めた。

 古株の1人の、パワハラモラハラのためだった。

 その頃戦友と話して、言われたことがある。

「君がずっと警備をするとは思えない。せいぜい今年いっぱいじゃない?」

 まるで今思えば預言者のような言葉だなぁと感じられる。

 優しかった先輩たちは皆いなくなり、新しく入った暴走族上がりや、古株のパワハラモラハラが幅をきかせて、非常にやりづらい職場環境になってきていた。

 だけど隊長、副隊長は、その古株が仕事ができるからといって、皆の気持ちを無視して、何も変えようとしなかった。

パワハラモラハラの古株

 そして結果的に4月の終わり辺りから6月の半ばまでに、顔を合わせるにしつこく言われるようになり、インカムでの嫌がらせも常習化し、3回の暴力を受けた。

 6月の半ばに県をまたいでいるからないとと言っていたのに結局は夜勤の仕事を覚えるように言われて、その古株に指導役が任せられて、思った通り大揉めに揉める結果となった。

 その古株のうまいところが、こちらがそのあんまりなやり口に憤慨しようとすると、うまく仕事だとか、立場が上だと言うところをアピールして、黙らせてしまうテクニックだった。

 ストレスが限界にい達していた。

 そうではなくても2ヶ月を過ぎたあたりから、具体的ではなく感覚的なもので誰を入れればいいのか、車をどこに停めればいいのかを求められ、さらには20個近くある監視カメラも常に全部に目を走らせ、何かあったときに聞いてわからなければ叱責されると言うプレッシャーもあり、警備と言う仕事そのものに辟易というか、疑問を持ち始めていた。

 しかし話によると警備そのものが全てダメと言うわけではなく、場所によっての違いが大きいと言う話だったが――その頃にはもう、隊長、副隊長、古株、暴走族上り以外には私と他にもう1人しか残っておらず、新人を入れるがすぐに辞めてしまうと言う状況が続いているところだった。

 私が決断した時も、どこで聞きつけたのかその暴走族上がりが私のところにきて、「自分も辞める」「その古株に最後は問い詰めて泣かした」と話していたくらいなので、結局のところはこの職場自体が非常に屈折した、よろしくない場所だったと言うことなのだろうと考えている――

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