死に至る病―うつ病闘病記⑰「GoogleアドセンスとGoogle砲」
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初のプチバズり
ブログを仕上げそして旧記事の移動作業を終えて、Googleアドセンスに応募した。
Googleアドセンスとは最も有名でメジャーなアフィリエイト――宣伝広告で、自動でGoogleがその人にお勧めの広告を表示してくれて、それをクリックしてもらえると安価ではあるが収入が発生するというものだった。
実は申請はしたものの一度、落ちた。
それで対策を練って、重複している記事や小説を削ったりして再度挑戦して、合格することができた。
さすがにその時は、かなりの達成感があった。
そして満を持してという感じで、話題になっていた武尊vs那須川天心の記事、その総集編とも言える――極真空手家としての分析力と、小説家としての文章力を融合させた、空想試合実験記事を挙げた。
結果的にそれが、Googleのおすすめ記事にピックアップされることになった。
いわゆる、Google砲だ。
一気に6000人もの人がブログに訪問して、私の記事を見てくれた。
Hey正直言って、プチバズりとも呼べる時代だった。
だけどそれでうまくいくと思えるほど、私は楽観主義でもなかった。
1度のバズりは、それで結果的にそのあとに続くと思えない。
それよりも、いわゆるGoogleやYahoo!での検索結果で、上位に出るほどの方が重要だろう。
鳴かず飛ばずの日々
事実として、その後はまさに鳴かず飛ばず。
2回ほどGoogle砲にキャッチされたりもしたが、それは大変に小規模なもので、Googleアドセンスでの収入も限りなくゼロに近い。
一日の訪問者数も、10人に満かどうか程度。
そんな時、Twitterのつながりで、噂を聞いた。
「ブログは8ヶ月頑張れば、成果が出てくる」
その時私は、答えた。
「8ヶ月頑張るのって、大変じゃないですか?」
その人は答えた。
「8ヶ月後に成果が出るんならいいじゃないですか、会社の日々は一生ですかね」
結局その人は、ブログを作るところまで至らず、結局Twitter上から姿を消した。
相変わらず収入は、派遣先からのみだった。
性には合っていたので良かったのだが、なぜか2年目の途中から、同じ工場の別の部署にうつされることが多くなっていた。
聞いたところによると、そこの部署の仕事がなかなか厳しく、辞める人が続出して、それで派遣で長くやって慣れている人からそちらにヘルプで間に合わせることが多くなったという。
そんな頃、派遣先からここでパートとして入らないかと誘われた。
条件を聞くと、パートとして入れば基本的には週5固定で、週4等のフレキシブルな働き方はできず、その上給料等も一切変わらないと言う話だった。
体力的な不安と、空手や小説に加えてブログの更新作業もあって週4でも精一杯だったので、お気持ちありがたく申し訳ないが考えさせていただけないかと返事を先送りにしていると、それっきり声をかけられる事はなかった。
そしてさらに年をまたぎ、同じ現場での仕事が一年半を超えた頃、嫌な噂を聞いた。
3月いっぱいで、ここの現場が、派遣の採用を打ち切ると言う話だった。
派遣打ち切りの噂
寝耳に水。
それも3月いっぱいとなると、あとひと月もない。
何も聞いていない、それに今までずっとそのような体制でやってきて、なぜ急にそんな話になっているのか?
そんな動揺のただ中にいる私の耳に入ってきたのが、4月に施行されるという派遣法改正という言葉だった。
様々な状況の変化により政治的情勢に疎かった私は、とりあえず話を聞ける相手を探した。
たまたまというか幸運なことにというか、私は以前のレギュラーで行っていた現場から懇意にさせていただいていたフリーのイラストレーターの方がいたので、その方を昼休みに捕まえて、外で2人で食事を共にしながら、詳しい話を聞かせてもらうことにした。
実際のところ3月いっぱいで派遣の採用は打ち切られるのか?
そして、その話を聞いているのか?
実際そうだったらその後はどうするつもりなのか?
私は、自分の胸が高鳴るのを感じながら、喉を通らないパンを無理矢理口に押し込み、彼の返事を待っていた。
彼は語った。
確定ではないが、実際に3月いっぱいで派遣の採用を打ち切る話が出てきており、それは実際にここで働く正社員の方からも聞いた。
そしてその後の身の振り方。
聞いたその人が、すでに正社員の方から、4月からここでパートとして働かないかと言う、そういう引き抜きとも言える話が来ていると言う事実を――
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