不治の病――潰瘍性大腸炎闘病記④「激痛倦怠感煉獄」

2019年11月22日

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第四回目です。

ここまでは、病気が発覚し、しかし未だ実感がわかない日々の綴りでした。

そしてここからが本番です。

題名通り、まさに心身ともに業火で焼き尽くされるが如くの、それは煉獄。

その片鱗をお知りください。





 まず、排便の回数が増えた。

 一日2,3回だったのが、一気に5,6回に――それはあっという間に10回まで増えた。
 さらにすべて、濁流のような下痢――そして下血へと変化し、毎回便器は、血の海と化した。

 同時にやってきたの倦怠感と、下腹部の痛み。
 腹を壊した時の比ではない。まさしく内臓が、こねくり回され、えぐられているように錯覚する。

 倦怠感は、熱も関節の痛みも頭痛もない、重度のインフルエンザ。指先を動かすのも、かなりの労力。常に全身が、小刻みに震えていた。


 それほどの尋常ではない状態。


「ぐ、ぅう……うううう!」

 それからさらに、約二週間。

 ちょうど時は、年末年始。

 ぼくは大晦日で実家へ戻っており、そこからの三箇日をずっとソファーの上で過ごしていた。


 過ごさざるを得なかった。


 潰瘍性大腸炎は更に悪化し、一日15回もの便意に襲われた。

 それは時間にすれば十五分に一度、つまりはトイレに行って戻ったらすぐまた便意、というペースだった。下血は本当に辛く、まるで命を吐き出すようだった。

 日がなソファーに横たわり、トイレと水分補給以外では一歩も動けない。

「かっ、く……っ、ぅう!」

 家族は旅行に出かけていた。
 随分前から計画していた、海外旅行だ。

 しかしぼくはこのザマで、辞退することにした。
 逆に言えば気をつかわずに済んで、助かってもいた。

「ぅ、う…………は、ハハ」

 気づけば笑う自分に、僕は気づいていた。意図してのことじゃない。頭で考えての、ことじゃない。
 ただ笑うしかない状況に、体が化学反応を起こしていた。

 僕はその時初めて、

 

 生まれて初めて比喩じゃなく、死にそうだと思った。

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