不治の病――潰瘍性大腸炎闘病記③「余命宣告?」

2019年10月18日

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第三回目。

下剤の衝撃は、かつてないといっても過言ではないものでした。
何度も経験しましたが、慣れるのは難しく、未だ憂鬱な気分になります。

ですがこのあと起こった出来事は、それらの辛さを吹き飛ばすほどの衝撃をもつものでした。




 先生はだいぶ勿体つけたあと、告げた。

「ホラホラ、やっぱり。私の言う通り、念の為やっといてよかったでしょ? 痔じゃないですよ、キミ。


 潰瘍性大腸炎です」


 一瞬、耳が遠くなったように感じた。

 カイヨーセイダイチョーエンって、何?

「潰瘍性大腸炎っていうのは、安倍首相も掛かったことで有名になった病気ですね。アレ、キミ、聞いたことないですか? ホラ、大腸の免疫不全で、爛れる……不治の病の」

 大腸が、爛れる?
 免疫不全で――不治の病?
 そんなまさか、ラノベじゃあるまいし――

 ウソだろ?

「そ、れって……ガンとかじゃ、ないですよね?」

 落ち着いた言葉とは裏腹に、心臓だけバクバクと早鐘を打ち出していた。
 この、空手暦20年を越えた、病気も大怪我――はアキレス腱一回切ったけどほとんどないぼくが、不治の病?

 冗談にしては、笑えなかった。

 医者は逆に、笑っていた。

「大丈夫です。違いますよ? まぁ確かに悪化すれば発がん性も、という説も……とにかく、潰瘍性大腸炎は現在原因が断定されていない、国指定の難病――特定疾患です。ですが安部首相も、罹患していながら総理という日本で最もな激務をこなしているのだから、あなたも治療に努めれば改善する可能性は充分にあります」

 ぼくは目を、パチクリさせた。

 気休め?

 本音?

 それとも優しいウソ?

 断定できず戸惑うぼくをよそに、医者は気楽な様子で詳細な説明を続けた。
 それをぼくは、アホの子のように頷いて聞くほか無かった。

 それから一週間、自覚症状はほぼ無かった。
 ただ大便時に、出血――下血(げけつ)が続くだけだった。

 痛みもない。
 こんなものかと、最初の衝撃は薄れて、少し楽観的にさえなっていった。

 その、次の週からだった。
 ほとんど、いきなり来たといっていいレベルだった――
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