不治の病――潰瘍性大腸炎闘病記①「予兆のない訪れ」

2019年10月18日

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これは文字通り僕潰瘍性大腸炎になってから、苦しみ、死に瀕し、そして今に至るまでの経緯を順を追って語るものです。

世間で言われているイメージと、実際の違い。

そして不治の病という現実。

それを知ってほしくて、そしてなにより私がどのような想いを抱え、今のような考え方に至るかを知ってほしくて綴っていこうと思います。

なお、小説風になっているのは当時実際にその形式での発表を考えいたからです。その臨場感を残したいので出来得る限り当時のまま掲載していきますので、どうか了承いただけたら幸いです。

では、私の不治の病――潰瘍性大腸炎闘病記の始まりです。




 ぼくはその時いつものように便意を催し、トイレに向かった。まったく変わった様子なんてなかった。何の予兆もなかった。
 大便を済ませて腰を浮かし、その時初めてその”異変”に気づいた。

 なぜか便器が、真っ赤に染まっていた。

「――――ハ?」

 ぼくは最初、まったく意味がわからなかった。初めての事態だった。だからどう考えていいのかが、そもそもわからなかった。

「痔……か?」

 そして浮かんだのが、その単語だった。

 ぼくもそういう歳なのか? さすがに憂鬱になりながら、まずはネットで調べることにした。さらには友だちにも相談してみると、意外にも痔で悩んでいる人間は多かった。

「そういうもんなんだな」

 ぼくは少し安堵して、とりあえず最寄りの肛門科へと向かった。なにはともあれ医者だ。

 そこでぼくは薬を処方され――なぜかやたらと、大腸検査とやらを勧められることになる。

「大腸、検査……ですか?」

「はい」

「でも、検査なんて……」

 どうせ痔なんだから、ムダな出費と労力になるんじゃ?

 けれど医者は、真剣だった。

「念の為ですが、ゼヒ受けた方がいいと思います。断言は出来ませんが、ゼヒとも……!」

「は、はぁ……?」

 ぼくはその熱意に押される形で、その申し出を受けることにした。

 確かに面倒で、時間も取られるが、専門家の意見に従うのが一番だ。準備のため前日夜に生まれて初めての下剤を飲んでから、眠りに着いた

 しかし妙だったのは――

 確実に効くと謂われたステロイド性の薬を飲んでも、出血が止まる気配がないことだった。
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