井上尚弥 VS E.ロドリゲス 井上尚弥の強さの秘密は、その圧倒的引き出しの広さ!!

2019年11月17日

WBSS準決勝。

正直、この試合は展開が読めなかった。井上尚弥の試合は、そのほぼ全てを見てきた。その圧倒的強さをもはや語る必要がないほどの周知のもの。

だが、WBSSに関しては、正直まだ未知数だと思っていた。準々決勝である1回戦があまりにも鮮烈すぎた。

開始70秒、KO勝ち。しかも、ほとんど実質、一撃KO。すべては、その右ストレートのための布石だった。あれほどの試合は見たことがない。ほとんど将棋の、その最短の詰めを見るような試合。

だが、だからこそ、超一流中の超一流との戦いにおいて、その展開を予想するのは難しかった。同じレベルのテクニック同士だったら、どうなのか? 泥仕合のような展開に、井上尚弥はその強さを発揮できるのか?

わからなかった。

開始、明らかにプレッシャーをかけているのはロドリゲスだった。それに、井上尚弥は対応できていないように見えた。徐々に押され、被弾していた。やはり同レベルの試合に慣れていない。自分の当初の予想が、的中してるように思えた。

だが、それがおそらくは1分半ほど経った頃に、崩れてきた。

正直驚いた。そのわずか時間の間に、井上尚弥は相手のリズム、テクニック、スピード、癖、空気、呼吸、つまりはその相手の全ての戦い方を吸収し、その上でそれを上回るタイミング、パワー、その緩急の付け方を、自らの体で表現していた。

信じられなかった。わずかそれだけの時間、そんなことができる人間がいるなんて、考えられなかった。

1ラウンド最後のガードは、もはや余裕すら感じられた。そして迎えた 2ラウンド、井上はもはやそのあり方を変えていた。

開始直後の、右ストレート。効いた。割合としては6割ほど。これで、相手は完全にリズムが崩れた。重心が後ろに下がった。その後超高速のコンビネーションの中に、信じられないほどコンパクトなカウンター。





その後お得意の右に大きく身体を振りつつの、溜めての、左のカウンター。チャンピオンの中のチャンピオンである相手が、まるで噛ませ犬のようだった。

しかし驚いたのは、追い討ちのボディーだ。確かに 1ラウンドに放ったボディーは、かすかに効いているように見えていた。しかしあれだけ見事なカウンターを顔面に決めておきながら、その後徹底して顔への連打が行くと思っていたところで、ボディー。あまりに冷静すぎる。あまりに的確すぎる。そしてさらにボディー。相手が哀れなほどだった。

そこで、学んだ。いや、学ぶところなどあまりに多いだろう。これから、自分はこのビデオを何回何十回と見ることになるだろう。しかしまず、圧倒的に学んだことがあった。

超高レベルにおいては、パワーがある、スピードがある、スタミナがある、テクニックがある、などではなく、この適応力、学習能力、そしてその上で組み立て直す構成力が必要であるということを。
___________________
面白かったらこちらをクリック👍
 にほんブログ村 にほんブログ村へ 
 にほんブログ村ランキング   人気ブログランキング