ホストマザーはブルドックで、ホームステイはまるで囚人!?

2019年10月11日

いやいやいや、とツッコミ入れたいくらいな内容だとは理解してますが、事実だ。俺は確かにそれを見たんだすいません中途半端にジョジョの第三部のポルナレフがディオに出会った時で(今どきの子わかるかな?汗

とりあえず前回からの、長い長い長い長旅の末、僕はホストファミリーの家に送り届けられました。正直時間覚えてません。もっと言えば、時計を見ていませんでした。そんな余裕、どこにもありませんでした。

真っ暗ななか、玄関前に放り出されました。バカでかいスーツケースを引きずって、ポーチを上ります。要は玄関前のちっちゃい階段です。

ロンドンの家には、チャイムがありません。基本的にドアノックと言うもので、ゴンゴンと金属音で訪問を告げます。

大体4秒くらい経って、ドアが開きました。

巨大なブルドックが、こちらを見下ろしていました。

「…………」

ブルドック女は、何も言いませんでした。こちらも、何も言えませんでした。多分その時、僕は忘れていました。自分が空手家で、極真カラテ二段の猛者だと言うことを。

そして、ブルドック女は喚き散らしました。

「―――――――ッ!!」

残念ながら。

たった一言すら、聞き取ることは叶いませんでした。

信じられませんでした。こっちは留学初日。それも、本当に悲しくなる位前回お見せしたような常人の半分以下の英語力しかない身。

正直、いくらロンドンだと言っても、多少の忖度があると期待していたところもあります。

全くなしの、本場の英語の、本気の速度。

「ス、スローリープリーズ……」

ブルドックは肩をすくめて、またまたまくしたてます。

「――――――ッ!!」

「ス、スローリープリーズ……」

ブルドック女は…… 後は言うまでもありませんね。

とにかくこっちがまともに英語がしゃべれないことを理解してもらって、何はともあれ中に入れてもらいました。

その時の僕は、たったひとつの精神でした。

何か飲み物と、そしてシャワーを。

このままじゃ干からびるよー。

それをアピールはしたのですが、ブルドックは全く取り合おうとせず、二階の自分がこれから泊まると言う部屋に連れて行き、叩きつけるようにベッドを指さしました。

多分その時の僕は、自分がカラテカだと言うことを忘れていました。

言葉が通じず、心身ともに疲れ切っていた僕は、ただ言葉に従って、丸まるようにベッドで目をつぶることしかできませんでした。

僕の日記には、この一節が残されていました。

眠い……ていうかきつい……だる。……いや、思ってたよりホームステイって大変。気、遣うわー。バスタオル、貸してくれよー、飲み物くれよー……大体昨日あの女が5時間も遅刻してくるから悪い。



そして一夜明け、僕はホストマザーに呼び出されました。昨夜吼えていた、ブルドック似の女性です。

名前にまず、衝撃を受けました。

ブレイカー。破壊する者。いやお前名は体を表しすぎだから。心の中だけでつぶやきました。

そして次の言葉に、それ以上の衝撃を受けることになりました。


この家で過ごす、ルール。

1、キッチンの使用禁止。自炊その他は一切させない、というより立ち入りを禁ずる。

2、食べ終わった食器は45度以上の熱湯で、その場で洗う、それ以下の温度は認めない。

3、夜8時以降のシャワー禁止、というかトイレも極力控えるように。

4、洗濯機の使用禁止、洗濯物はコインランドリーに持っていく。代金ももちろん自腹。

5、ドアの開け閉めには、細心の注意を払う。ゆっくりドアノブを回し、カチャリとも音を立てないよう絶対遵守。

僕は、愕然としました。

なんとか少し震えながら、近くの、僕に割り当てられた二人部屋のドアノブを、掴みます。

「く、クアイエットリー(静かに?)」

「YES」

「ら、ライクザット(こんな感じ)?」

「NO、more(違う、もっと)」

「ら、ライクザット?」

「more more, sirently(黙って)」

唾を呑みました。
というか最初からずっと、インパクトありすぎだろ、イギリス……


あまりの衝撃に苦笑いする僕と、愉しげに乾杯するホストマザーです(笑)
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