”空手革命家” 塚本徳臣③ ~前蹴りの必殺化とギャリーステップ

2020年7月2日

最初から読みたい方はこちらへ! → 初めから読む
___________________

塚本徳臣は、前蹴りを主体としていた。

それまでの前蹴りは、基本的には距離を取るために、前に入るための足がかりとして、主に相手の腹を押すような使い方をされていた。

しかし塚本徳臣は、膝のバネをスプリングのように使い、鞭のように弾けるように、そして槍のように相手の腹に突き刺していた。

通常は、中足と呼ばれる足の腹の部分を使って蹴り込まれるそれを、突き出した親指で、文字通り突き刺していたのだ。

これは彼の出身地である長崎の師範である山田政彦が編み出した蹴り方であり、彼はそれを忠実に実践に用いていた。

前蹴りを中心として、中間距離から攻め込み、下崎、膝蹴りで飛び込み、そして上段膝蹴り、その当時は誰も使っていない変則技と言われた冗談内回し蹴りで、マッハ蹴りと呼ばれる変則上段回し蹴りで、顔面を脅かす。

ローキック、胸突きはあくまでつなぎ技として用いていた。その3次元的な戦い方は、革新的であり、誰もその圧倒的な間合いに、上下の揺さぶりについてはいけなかった。

さらに彼が用いたのは、日本人としては初めてと言われる、ステップワーク。

ベタ足で、すぐに間合いをつぶして接近戦で戦っていた他の日本人とは違い、彼は踵を浮かして、右に左に円形に、縦横無尽に試合上を飛び跳ねていた。

その日本人離れした足運びは、当時懇意にしていたという、後に極真松井派に移って、世界大会ベスト4、全日本大会二度の準優勝と言う軽量級としては驚くべき成績を残したキャリーオニールと練習した時に学んだと言う。

通称、ギャリーステップ。

軽量級が重量級に対抗するために用いるそれを、重量級の男が使用したならばどうなるか?

彼の着想は、そこからきたと言う。さらには変則上段内廻し蹴りも、当時最強の外国人と噂されていたフランシスコフィリオが得意とする、前足を使った左のブラジリアンハイキックに対抗するカウンター技として開発されたと言う。

その結果、彼は21歳と言う群を抜いたと若さで、初出場となる第6回世界大会、凄まじい活躍を見せた。
___________________

続きはこちらへ! → 次話へ進む

関連記事はこちらへ!→ 空手及び格闘技

面白かったらこちらをクリック👍
 にほんブログ村 にほんブログ村へ 
 にほんブログ村ランキング   人気ブログランキング