“ゴッドハンド”大山倍達⑦ ~稀代の空手家が唱える強さの本質

2020年6月10日

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大山倍達の直弟子である先生が以前、強さの本質とは何かという話を大山倍達から聞かされたことがあるそうです。

その時の言葉は未だに印象に残っています。

「私は、親指と人差し指の2本指で、逆立ちができる。これができれば、親指と人差し指の2本だけで、10円銅貨を曲げることができる。それだけの握力があれば、その指で相手の耳をつまめば、相手は指1本動かすことができない。

 君ぃ、それが強さだよ」

その逸話に、大山倍達が考える強さの本質が秘められていると私は感じました。

大山倍達は、最も対日感情が最悪だった第二次世界大戦直後、リメンバーパールハーバーが叫ばれるアメリカで興行を繰り返し、彼の書いた何冊もの本によると、幾度も銃を突きつけられたり、ナイフで囲まれたり、そういった生死をさまようような体験を何度も味わっています。

そういった最中で、前回もお見せしたビール瓶切りが生まれ、ゴッドハンドの2つ名が誕生しました。

大山倍達が、その強さを称えるときに言われているのは、次の言葉です。

「私の左下突きで、倒れなかった者はいない」

左下突きとは、いわゆるボクシングでいう左のボディーアッパーです。まさしく彼の一撃必殺のその本質をついた恐るべき言葉だといえます。


しかし彼が本当に最も得意としていたのは、右の正拳突きだという話です。
その威力は破格で、初めて牛と相対したときに、特に弱点も知らなかった彼はまともにその額に右正拳突きを打ちつけ、その頭蓋骨を粉々に砕いてしまったといいます。
私の先生曰く、その威力は1トンにも及ぶのではないかと言う話です。

さらには実戦で彼が最も用いたと言われているのは、狐拳です。

狐拳とは、指はそのままに、手首だけを下方に曲げた時に生まれる、わずかに膨らんだその部分です。
単純な威力ではもちろん拳とは比較になりません。

しかし拳が、とっさのときには指を曲げる、拳を引く、打つ、という三動作が必要なのに対して、狐拳は両手が下がったそのまま、まっすぐにかち上げて最短距離で最速で打ち付けることができます。つまりは、予備動作がなく、先手で不意打ち、もしくは不意打ちに対応することができるのです。

而して、大山倍達が到達したその実戦性を、彼自身はどう捉えていたのか?
次の回でも、それについて述べていきたいと思います。
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