死に至る病――うつ病闘病記⑬「生きることで精一杯」

2020年5月22日

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最初は、そのうち治るだろうと考えていました。

こんなの一時の事だろうと、おそらくは今までギリギリまで張りつめてきたし、疲れも限界まで溜まっていたから、そのせいだろうと。そう考えるのは至極当然のことでした。

1週間続いて、異変に少しずつ気づき始めました。

だって何もできないんですから。

何もできない原因の1つが、夜眠れないことにあるのは明白でした。

なぜ眠れないのか?

途方もないほどの不安が濁流のように襲いかかるからです。

仕事を辞めた、お金が入ってこない、生活できない、仕事を探さなくちゃいけない、だけど動けない、そうしようと言う気すら起きない、どうしたらいい、このままじゃ関東脱出だ、終わってしまう…

まるで寄せては返す波のようでした。延々と、それこそ無限のようにループする思考、そして恐怖、私はそれに完全に絡めとられていました。

全身が針金で縛り付けられたように硬直して、きしみ、痛み、私は一睡もできない状態で何時間も布団の中でもだえ苦しみました。

そしてようやくいつの間にかまどろむように眠りに落ちた後は、逆に覚醒することが難しくなりました。

毎朝8時に起きていたと言うのに、正午前後にならないとどんなに頑張っても体を起こすことができない。

ようやく墓場から這い出るように起き上がった後も、布団を丸めたものを押し付けた壁に寄り掛かったまま、ぼんやりとテレビを見ることしかできない。

まるで人間が保有している一生に使う体力という名のガソリンのそのほとんどを、上京してからのわずか5ヶ月あまりの間に、使い切ってしまったかのようでした。

生きる。

その時の私には、その生物としての最低限度の当たり前の活動を、それこそ全身全霊を込めてこなすのが精一杯という状態に、追い込まれていたのです──
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