死に至る病――うつ病闘病記⑨「真っ暗でなにも見えない」

2020年3月24日

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私は一体、何をしていたんだろう……。

茫然自失といっても過言ではありませんでした。
全てをなげうって、頑張って、出場した県大会の結果は、それこそ惨々たるもの。

仕事ではずっと追い詰められて、精神はボロボロ。

ほとんどその後に行われた、県大会の打ち上げであるレセプションの様子を覚えていません。

そんな時、私は武道家でもある父と話をしました。

その時になって気づいたのですが、私はすでに異常な状態にあったようです。

空港まで迎えに来てくれた妹に、ほとんどまともな口を聞くことすらできない。

どこがひきつったような感覚で、表情を作ることが難しい。

それを見抜いていた父に、様々なことを質問されました。
おそらく世間話的に近況を聞きたかったと思うのですが、その時の私には、何気ない会話をする余裕がなかったように覚えています。

その頃の記憶は、まるで霞がかかっているような、濃い霧の中を歩いているような茫洋としたものです。

自分が今どこにいるのか。
何を目指しているのか。
何のために生きているのか。

私は完全に、全てを見失っていました。

そんな父が、私に何を語ってくれたのかも、正直ほとんど覚えていな――いや、聞こえていませんでした。

自分の全てを投げ打った努力が完全に的外れで空回りしたことのショック、そしてこの後に待ち受ける地獄のような仕事ことで、私の頭は完全に埋まってしまっていました。

無力感、意味がなかった人生、疑問、恐怖、恐怖、恐怖、

恐怖――――

そんなうなだれる私に、父はそれこそ目が覚めるような一言を投げかけました。

「奴隷になってんじゃねーよ」

ハッとしました。
気づけば知らない間にうつむいていた顔を、私をあげていました。

そんな私に、父は睨むような、だけどどこかこちらを想うような、残念がってるような、そんないろんな意味を含めでいるような、だけど激しい顔を向けていました。

正直その時私に浮かんだ感情は、戸惑いだけでした。
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