不治の病――潰瘍性大腸炎闘病記⑫「病気の社畜」

2019年11月23日

最初から読みたい方はこちらへ! → 一覧へ進む
___________________



飢餓状態が続いても、病気が治らなくても、年末年始が終われば、仕事が再開されます。

その頃の私は融通が利かなかったので、仕事を休むと言うことが考えられませんでした。

そして悪いことに、仕事が始まりだす頃になると、何とか立って歩く位は出来るようになってしまったのです。

今回はその時の話です。




 その頃は私は古本屋で働いていました。

 かなりアクティブなところで、正直どんどんどんどん回転を上げて売れないものは捨てて利益を上げるタイプの店舗でした。

 作家を目指しているからと雇用していただけましたが、正直自分が考える本屋とのギャップに戸惑いはありました。

 病気のことも告げましたが、特に鑑みてもらうこともなく、通常の業務を命じられました。

 今考えれば自分でどこまでできるか申請すべきでしたが、その時の私は半分社畜というか奴隷のような根性が抜けきれていませんでした。

 本を並べたり、本を取り替えたり、レジ業務をしたり、その最中基本的には体育会系にダッシュでした。

 ずっと、腹痛を抱えていました。内臓に響く、命を削られるような痛み、そして倦怠感。途中うずくまったことも、多分10分や15分おき位でした。

 特に気を使われるでもなく、それどころかこいつ使えねぇなぁみたいな視線を向けられていました。

 ある意味その頃私は自分に厳し過ぎて、そして他人の感覚に甘かったのかもしれません。

 そしてある時、臨界を迎えました。

 ふとした折り、なんでもないタイミングでした。ちょっと汚くて恐縮ですが、あ、屁が出るなぁと感じて、軽く下っ腹に力を込めると──



 パシャっ、と。



 まるで水風船が割れるような――例えるならそれを10分の1位したような音が、自分の耳に響きました。

 何が起きたのかわからず、だがしかし確かに何かが起きたのだと言う確信と戸惑いの中で、店長に断って、私はトイレと駆け込んでいきました──
___________________

続きはこちらへ! → 次話へ進む

面白かったらこちらをクリック👍
 にほんブログ村 にほんブログ村へ 
 にほんブログ村ランキング   人気ブログランキング