ファントムパンチ!モハメドアリのアリシャッフルから超高速連打で蝶のように舞い蜂のように刺す神技!

2024年4月9日

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キング・オブ・ボクシング

モハメドアリのアリシャッフルとファントムパンチ

キング・オブ・ボクシングといっても過言ではないといえるボクサー、モハメド・アリ。

その謎に包まれた実態、スピード、テクニック、それについて以前私はブライアン・ロンドンとの試合、そのわずか4.5秒の間に8つのフェイント、12連打を叩き込むと言う衝撃の映像をご紹介させていただいた。

今回私は、それに引き続き、モハメドアリの、恐るべき名勝負という、クリーブランド・ウィリアムスと試合をお話しさせていただきたい。

その試合は、モハメドアリ27戦目、WBCヘビー級タイトル7度目の防衛戦であり、アメリカのヒューストンはアストロドームで行われた。

その時点で、対戦相手のクリーブランドは、65勝5敗1分け。

ビッグキャットの意味を持ち、そこまで9連勝を飾って勢いに乗っており、その時点で無敗だったとは言え27勝のモハメドアリと比べて倍以上のプロでのキャリアがあり、最終的なキャリアの80勝のうち、60KO勝ちと大変なパンチ力を誇り、決して侮れない相手と言えたのかもしれない。

第一ラウンド、双方華麗なるステップでリング中央へと躍り出て、モハメドアリは自分を鼓舞するのかアピールなのか、両の拳を打ちつける。

そこを狙ったようにクリーブランドのジャブが2発、アリの顔面を狙うが、それはまさに紙一重で鮮やかに避ける。

アリ・ステップ、前後左右、変幻自在、つま先でマット上を飛び跳ねる。

ほとんど真横に構えて、右に左にスイッチして、体を、頭をかしげて、揺さぶりをかけ、様々なフェイントを見せる。

視線もまた、顔を見つめ、下げて、上げて、どこを狙っているのか分かりづらい。

ダッキングとも、ただ頭を下げたところで避けたのか、判断がつかない、独特なモハメドアリのリズム。

先手を取れるはずのクリーブランドが、しかしなかなか手数が出せない。

モハメドアリもまた、1分過ぎてようやくジャブを一発、慎重なのか、狙っているのか、見えている世界が違うのか――

ジャブフック、ジャブフック、徐々に徐々に、モハメドアリのリズムが速くなる。

不用意に飛び込んできたところに、左フックのカウンター。

2分近くから、腰を入れてジャブを突き出し始めた。

ややストレートに近い、少しリズムが一定になったきたと思ったところに、突然の左三連打。

しかしクリーブランドもガードが固い、しっかりと対策をなされているようだった。

2ラウンド。

リズムは変わらない、アリは上下にステップを刻みながら、ジャブを放ち、それをクリーブランドが追いかける。

やや強引にクリーブランドが詰めだした。

このままではらちがあかないと判断したのだろう、これは決して悪い決断では無いように思われる。

そんな展開がついてきたところで、2分過ぎ、徐々にアリは左右ストレート、そして左フックが、徐々にガードの隙間をついて、命中し始める。

ダメージははっきりとは見て取れないが、これは…

それに焦らされるように、引き寄せられるように、クリーブランドが強引に前に出ていく。

追いかける、リングの上の物珍しい蝶々、野生の獣がお宝だと、俺の餌だと言って、煩わしいジャブなど、気に求めないように――

幻の拳――ファントムパンチ

嘘だ。

その瞬間、私はそう叫んでしまっていた。

信じられない、そうとしか言いようがない、劇的を超えている、急転直下すぎる、目の前で起きた事が理解しがたい。

ジャブ。

ジャブ、ツー。

たったそれだけ、ジャブを放って、ジャブを同じように放って、そしてそれにかぶせるような、それほど腰も体重も乗せていないかのような、右のスイングパンチというかチョッピングライトというか――

ほとんど、軌道が読めなかった。

全くモーションがなかった、予備動作がなかった、気づけば目の前に突き出されていた、それが見事なまでに、クリーブランドの顎を捉えていたようだった。

クリーブランドはのけぞり、崩れ落ち、半回転。

そのパンチの破壊力、それを如実に示していた。

蜂のように刺す。

あまりにも有名な彼の言葉を思い出していた。

そうだ、彼はあまりにも軽やかに、美しく舞うからこそ、忘れがちなのだが、蝶々ではなく、その一撃でその命を立つあんまりにも危険な毒針を持つ、蜂なのだ。

効いている、目がうつろだ、レフェリーの言葉も届いているか否か。

再開。

蝶のように舞い蜂のように刺す

猛然と遅いかかるモハメドアリ、そこで放たれる、無慈悲とも言えるわずか10秒の間に繰り出される、驚愕の19連連打。

ジャブ、左のアッパー、左右のフック、ショッピングライト、右ストレート、そのあまりの破壊力に、クリーブランドはもんどりうって吹き飛ぶ。

再開、クリーブランドはボディーの左フックを繰り出すが、ワンツーからの、まるでボクシングのお手本のような超高速の左のダブルからの、右ストレート。

完璧に顎を捉え、マットに叩きつけられ、大の字。

完璧に決まったかと思ったが、ここはクリーブランドがゴングに救われ、3ラウンドに決着はもつれることになる。

これが果たして本当に救いとなったのか否か。

猛然と逆襲をしようとするクリーブランドの左ジャブに、モハメドアリは冷静な右のクロスカウンター。

たった一発で勢いを止めて、アリシャッフル、コーナーから反対側の対角線上のコーナーへ詰めながらの、物凄まじい12連打。

特に右フックからの左アッパー、そして左右フックの連打があまりにも鮮烈。

これがアリシャッフルか…

さらに連打を畳み掛け、クリーブランドの反撃を鼻先で躱して、それはあざ笑うかのようなクロスカウンターを決めて、左右フックの連打で、ついにレフェリーストップへと追い込んだ。

これが…

これこそが、モハメドアリか。

スウェイバックの技術、クロスカウンターの妙技、武道でいう無拍子のような全くモーションを見せないワンツー、超高速連打、勢いに乗ってのアリシャッフル、それが全てが網羅されていた。

キングオブボクサー、The Greatest、未だ崇められているボクシングオブボクシング。

その恐るべき技術、破壊力、その一端に、私の胸は、はじめの一歩の一幕を見たようなワクワクに、支配されていた。

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